ある種の障碍者を差別すること

ブログを始めて、初めて付いたトラックバックはどう見てもスパムだった。「削除」
で、先日「バリアフリー」というお題に載せてそれとはほとんど関係のない内容の日記を書いたところ、それにトラックバックが付いた。どうも福祉機器とか高齢者向け住宅とかそんな関係を扱っているメーカーのブログらしい。もしも真面目に福祉のことを説明している中に、こんなサイトへのリンクが付いていたら「トラックバックはしたけれどその内容は良く確認していません」と公にしているようなもので、企業としてのイメージは却ってマイナスになってしまうのでは?ある意味スパムに分類して削除しても良いのでは?とも思うが、面白いのでそのままに。
まずあり得ないだろうが、そんなリンクつながりで間違ってこんなとこに来てしまった真面目な人に対して、一抹の罪悪感がなきにしもあらずなので、先日イベントで経験した多少関係ある(?)お話を。

平成19年2月11日、ロフトプラスワンの昼スケジュールで行われたイベントは、『「犯罪者心理」の怪』と銘打って『新耳袋』の木原浩勝さんが精神科医春日武彦先生に収集者・傍観者という素人の立場から、専門的な立場の方にお話を聞こうという内容だったのが、春日先生の、いわゆる「専門家」らしからぬあまりに面白いキャラクターとそれに伴うトーク、また会場に客として参加された「病んだ(広い意味で・・・)」人たちの希望もあり、「精神疾患とかそれと似たような症状を持った人たちや、それに伴ういろんな影響とかをより深く知ろう」的な内容となり、それはそれで大いに盛り上がり、次回もこんな感じでやりましょうといった流れで、本当に春日先生が正直(?)に患者さんにまつわるいろんなお話、病気そのものに対するお話、専門病院に対するお話、それぞれを「専門家」という立場を外れることなく、これがまた楽しく語ってくれて、次回以降更なる盛り上がりを大いに期待できそうな予感。

で、その時の春日先生の話の中で出た「遺伝的要因としての統合失調症の一つの考え方(春日先生自身の説ではなく、他の専門家の説として引用)」から、精神疾患を持った人(この場合は統合失調症に限った事例だが)を差別することに対して、それを「非合理的」な「過ち」として反論する際の一つの根拠となりそうと感じたため、強く印象に残る。
要はこんな事です。
統合失調症という病気の発症率は大体人口に対して1%に達している。この数値は概ね変わらない。もしもこの病気が人類にとって害を為すばかりで全く必要のないものなのだとすれば、遺伝の法則に照らして少しずつ淘汰されていって根絶しているかもっと限りなく少ない数値にならなければいけない。ではなぜこのような比較的高い数値が保たれているのか?」
「それは『統合失調症の人たち』が人類を絶滅させないためのある種の『保険』となっているから。普通に生活している現在の環境が突然一変してしまい、例えるなら『漂流教室』ような環境になってしまったとしたら、『どんなに環境が変わってもそれを気にせず自分だけのペースで生活することができる』『統合失調症の人たち』がより生き残る可能性が高い。」

以上はあくまでも仮説(実証のしようがありませんから)で、それを根拠にした以下の私の考えも必ずしも正しいわけではありませんのであしからず。


「では、人類にとって必要な人たちを差別する合理的理由は何ですか?」