2007-07-01から1ヶ月間の記事一覧

娑婆を歩く

人生において、何度目かの浦島太郎。百年ならずほんの数ヶ月にすぎずとも、百年の時が流れたが如き世間の変容ぶり、浦島の戸惑いや如何に。 駅前、お約束の如く何軒も並んだファーストフード店。中でもやはりマクドナルドはひときわ目を引く。某ブログに退院…

なんとなく、イー・モバイル体験記

それにしてもなんて脈絡のないブログだ。 設定中、いきなりトラブル。CFカードが自機のスロットルに入らない。取説をよく読むと「仕様・CFカードtype2」とのこと。自機のはtype1。聞いてない、と言うかそれ以前にCFカードに種類があったなんて知識な…

『地球に落ちてきた男』

学生時代、学校から割合交通の便の良いところにあった「三百人劇場」。私は特に演劇に興味があるわけでなく、この劇場には公演の合間に行われる映画の上映のため、たまに訪れていた。 演劇場という建物の本来の性格上、ここで時たま映画を上映することはまさ…

『エド・ウッド』

以前の記事 に『プラン9・フロム・アウタースペース』について触れたところ、「プラン9」というキーワードに釣られていらした方が何人かおりました。期待外れで申し訳ない。『プラン9・フロム・アウタースペース』を凌駕する知名度なのだから、たぶん立派…

朝の

日課で、朝はNHKのニュースを見る。ニュースの後、参議院選の政見放送が流れる。東京選挙区、本日はマタヨシ光雄さんの政見放送。 唯一神・又吉イエス。残念ながら、初登場時の真新しさが感じられない分、勢いが衰えたように見えるのは、まあ、仕方のない…

カール・ユンカー 『Junkerhaus Lemgo(いわゆる『ユンカー・ハウス』)』

2005年、銀座はハウス・オブ・シセイドウで行われた「アール・ブリュット展」。二階展示場、奥の方の壁際、いかにもドイツ人というような作者名を冠せられた彫刻が一点だけ。マルティン・ラミレス、ヘンリー・ダーガー、アドルフ・ヴュリフェリ、マッジ…

今は無い鉄道に乗って、海の方へ出る

お断り。本年3月頃の話です。 土浦を過ぎると、県内有数の幹線と言えども、首都近郊に住み慣れた身にとって、圧倒的に不便な接続本数に当惑する。当然、地元の住民にとっては十分な本数なのでしょう。 途中、短距離の特急乗車を挟んで、石岡駅に降りる。思…

院内にて徒然思ったこと

以前の記事で、「入院中、病院内にコンビニができた」ようなことは書いたと思う。憶えてはいないでしょうが。 一応(何故か、と言うべきか?)24時間営業。やはり、「病院内にあるコンビニ」と言うだけあって、置いてある商品は普通のコンビニと全く同じとい…

『アレクセイと泉』

「人が生きる上で、大地を離れることに躊躇を感じなくなったのは何時の頃からか」。などというありきたりな独白は、大地と共に自らの生き方を省みなかった「文明人」=「日本人」の驕慢に他ならない。 この映画には、「天からの招かざる恵み」によって汚染さ…

『野宿野郎』 〜人生をより低迷させる旅コミ誌〜

若さ故の過ちは、バカと人格障害との紙一重。故に若さ故の過ちは、あらゆるモノに代え難い特権なのである。 ヒマはあるけど金はない。体力はあるけど雨露しのげる知恵がない。行動力はあるが世間を知らない。最もポピュラーな野宿の動機付け(?)である。今と…

鳩山郁子『カストラチュラ』

英語で言う「カストラート」、去勢された男性歌手のこと。たぶん。 舞台は新中国と思われる漢字文化圏の国。前時代まで君臨した王朝を倒し新たな秩序造りに邁進するその国の指導層は、新たな時代に相応しい新たな秩序の一つとして「肉食の放棄」を掲げる。以…

『ハンガー』

なんでも、「吸血鬼映画の最高峰」なそうな(VHS版の裏書きより)。だいたい吸血鬼映画ってなんだ?ベラ・ルゴシが出演してるああいうヤツ?『プラン9・フロム・アウタースペース』の脱力さ加減は「観る人の生き血を吸い取るが如く、身体の力を奪いさる」と…

『魁!!クロマティ高校 THE★MOVIE』

観たのは公開時。2年も経ったのか〜。場所は当然シネセゾン渋谷。 「この映画はフィクションです。実際の人物・団体とはなんの関係もありません」本編はおろか、オープニングさえ始まってない時点で笑いが取れる映画。なんて卑怯なんだ。クロマティ様々です…

サルバトール・ダリ『パン籠』

「この病棟には、なんでダリの『パン籠』が飾られているのかな?」手術直後、なるべく患部に負担をかけないようにゆっくりゆっくり歩いていた時の話。 多くの病院で、院内の廊下に、絵が飾られている。その機能的性質上、院内装飾は白を基調とした方が無難で…

平山夢明『ミサイルマン』

あっはっはっは。「このミス〜」の肩書きにつられて『独白するユニバーサル横メルカトル』を買ってみたものの、いまいちの不全感と疑問を感じながら、それでも弛まない自らの探求心を信じて購入した本書・・・読後、唖然とする様・もしくは顔を顰める様を想…

外の様子とあまり関係なく。

えらく巨大な台風が近づく中、本日も朝から、病棟内をみなさんまた勢い良く散歩してらっしゃる。あんまり勢いが良いので、連なってバターになってしまわないかが心配だ。チーズだったか? そのせいというわけではあるまいが、みなさんとは対向する形で散歩す…

亡者の雑感・・・私が院内亡者だった頃のお話

亡者に許された行動は限られているに等しい。私の場合、麻酔等痛み止めが効きにくい体質らしく、「痛み止めで疼痛を和らげている間に何かを行う」ということが事実上不可能で、「寝ている」か「歩いている」ことしかできなかった。共に痛みに耐えるための手…

黄泉平坂病棟

デスマスクの積尸気冥界波を食らうと、妙な描写の黄泉平坂に飛ばされる。よくわからんが、何故かうつむき加減のいい加減なデッサンの亡者達が、列をなしてだらだらとあの世に通じる穴に至る坂道を歩いている。聖矢はあと何番目で穴に至る順番だったのか。そ…

久世番子『暴れん坊本屋さん』

毎度の事ながら、今更私如きが紹介する作品ではないが。 一時期、某全国紙を初めあちこちで書評が載り、少女漫画系の比較的マイナーな作家、出版社にも関わらず爆発的に売れた(?)作品なので、実際に購入して、或いは書評から、もしくは立ち読みで・・・、そ…

東浩紀・北田暁大『東京から考える』

『東京から考える』とするには弱い気がするが、『東京で考える』とするほど論ずる視線は高くなくまた横柄でもないので、やはり『東京から考える』とするのが無難か?それほど総論としてまとまりのない内容の「対談」である。もっとも、論者の二人ともが述べ…

はからずも、みこの禅師の体験を得たる

何か、とてつもなく大事な何かを、自らにとっては絶望的と言わざるを得ない状況に於いて、なんとしても守らなくてはいけなくなった時。 私の場合、異常なまでにものに執着するものの、かといって身と共にそれを守る術まで考えが至らず、おろおろしている内に…

エリザベス・キューブラー・ロス『死ぬ瞬間』

今更私如きが紹介するまでもなく、ある種の職業に携わる人達・のみならず、身内が同様の状況にある人達、既にそのような体験を持った残された人々・そしてこれから、ほんの少し遠い未来に自身に、周囲に起こり得るかもしれない出来事を予想する人達、そうい…

例えば、神皇正統記の場合

このブログの記事、だいたいが外出等に伴って遭遇した「新たな経験」に依存している。そのため現状、強制的にベットに縛り付けられてるかの如き状況では新規のネタとなるような体験を得ることは大変難しい。そのような環境の問題で新たにネタ元・資料となる…