2008-03-01から1ヶ月間の記事一覧

みちすがら

雲見えず、こんなに明るく晴れた夜に、春の訪れを静かに感じる。肌寒さが知覚を遮らない分、空の明るさの恩恵を十分に受け、より広く周囲に向けて知覚の発散を促す。 住居と職場の行き帰り、必ず前を通らなければいけないトタン張りの二階家、建物は道には沿…

その三十六 飯能市上名栗『祭神不明』

埼玉県は飯能側から、東京都は青梅側に延びるぐにゃぐにゃうねうねながいながーい峠。名栗村は嘗てこの中間に存在した村で、飯能側から青梅に向かうには、この集落に入ると目的はやっと半分達したことになる。何度も越える峠、見通しの悪く狭い坂道のカーブ…

熱+点滴+十代目金原亭馬生

点滴の針ってこんなに痛かったっけ? 腕に差してるせい? 「それはいかん、点滴はCV(中心静脈栄養)に限る」。 こうやって針とラインに繋がれている有様に釣りを連想。そーいえば昔生け簀から釣った魚を食べさせる居酒屋があったなぁ。だいたい隠れ場所のな…

『ダージリン急行』

えーっと、「別にテツ向けの映画ではない」。それと「インドをあまりに良心的理想郷的な目で見てはイケナイ」。 まぁそれは置いておいて、ウェス・アンダーソンが描く家族の再生、私は好き。 冒頭、既に発車した列車に乗ろうとホームから追いすがる2人、モ…

その三十五 鶴ヶ島市下新田 『羽折稲荷神社』

お地蔵様を満喫したので、もう良いかな、とバイクに戻ろうとすると、地蔵堂とバイクを止めてる自動精米機の駐車場の間、行き止まりとばかりに思っていた未舗装の道の先、その時初めて道が先に続き、その向こうに赤い鳥居があることに気が付く。最初は地蔵堂…

その三十四 鶴ヶ島市下新田 『地蔵堂』

古い路沿いには、やはりお地蔵様多し。逆にお地蔵様の多さで道の新旧は測れる。 にしても、バイクを飛ばしているとそれらしき存在を見落としてしまうことは唯一の遺憾、だからこのように偶然にも目に入る地蔵堂には、それ自体に縁を感じて多くは去り難しの感…

仕事の席で折伏受ける

まあ、そ〜ゆう場合は多少なりとも私の方にも隙があったんでしょうね。ただ、仕事の場での出来事なので、正面切って楽しみながら論破することは憚られ、ありがた〜いお話を聞くに留まる。私は表面的に大変説得しやすい素直で純真な人間に見えるらしい。そん…

その三十三 狭山市入間川三丁目 『清水八幡宮』

祭神は清水冠者源義高。この祭神を本社とするのは恐らく日本で唯一であろう。 源義高は木曾義仲の嫡男で母は巴御前と伝わる。源頼朝と義仲との対立回避のため、頼朝長女大姫の婿にとの名目で鎌倉に送られる。事実上の人質ではあるが、許嫁とされた大姫とは仲…

その三十二 狭山市入間川一丁目  『白山神社』

本社としてだけでなく摂社末社としても数多い稲荷神社、何故か、本社よりツッコミ所が多くて、ネタに困らない。色々回って見比べると、本当によくわかる。こんなブログにいつも☆下さる松本英子さんが、この神社の魅力に惹かれてあちこちお参りするの気持ちも…

『ノーカントリー』

死屍累々・・・。まず思ったのが物語中の殺人鬼アントン・シガーの知能指数ってどれくらいだろう?ってことでしょうか。既に自分の掌に乗せた相手の命に、更にダメ押しの如く言葉で弄ぶ時の表情が何とも言えない。作中に圧倒的存在感を放ちながら、無表情に…

その三十一 坂戸市北峰 『稲荷神社』

夜のこととて、重ねて場所に暗くとも、グーグルマップがあればほれこの通り、ここが何処かは瞬時に判る、かというとそうでもない。こんなモンの盲信は止めて少しくらい工夫しましょう。 あとで調べたらこの神社こんな場所にありました坂戸の外れ、夜中に通り…

その三十 横浜市旭区川井本町 『神明神社』

「日暮れて道遠し」この日はまさしくそんな状態で、明日の仕事を考えて遙か埼玉までさっさと帰らなければいけないところを未だ横浜、何故か八王子街道を北西にひた走りに走っていた。 「また来る機会があるだろう」というのは私の大変悪い癖。なんか面白そう…

その二十九 横浜市鶴見区鶴見中央五丁目 『神明社』

一歩境内に入るとすぐに手水舎が現れ、湛えられた水の上に柄杓がプカプカ浮いてて、盛りを過ぎた梅の花を背景に水面はキラキラ、のどかな様子。 とは言っても少しでも境内の外を見てみるとのどかとは程遠い。このお社、東海道線と京急線に挟まれた極狭い場所…

その二十八 横浜市鶴見区本町通 『本町観音』

バイクの低速走行中にいきなり転倒するのはすごく格好悪いな。観音堂の目の前で転ける、まぁ、これも縁です。 横浜市は鶴見区にある長い長い本町通商店街、東側の端っこ近くの赤いお堂と赤い幟が目に止まる、とは言ってもそれに気を取られて事故まで起こすの…

GG ALLIN 『CARNIVAL OF EXCOSSS』

例えば、自分の子供に初めて買い与えるCDがGGアリンだったとしたら、その親は子供にどう育って欲しいと願うのだろうか。 別に、観賞の感想と冒頭の文言に何ら関連はない。よくわからないままに、名前の持つイメージを期待してこのアルバムを聴くことで拍…

その二十七 新宿区北新宿 『延命地蔵』

大久保通りと小滝橋通りの交差点、道路に面した角の商家の一部が地蔵堂となっている。嘗てはのどかな田畑に覆われていたであろうこの地はご存じの通り今や人通りの絶えることのない賑やかさに、お地蔵さんも埃を被らない日はない。私もまた、ご多分に漏れず…

シスの闇に呑まれ若きジェダイはかくなりなん

その二十六 中野区中野 『北野神社内 天神伏見稲荷』

中野に用がある時、と言っても中野ブロードウェイ位しか用がないのだが、住まいの関係上新宿以東の東側から向かうことが多く、その場合、ほぼ十中八九は歩いて行く。当初は電車賃を惜しんで、現在は歩くこと自体を楽しむために。ずっと若い頃からの習慣で、…

その二十五 新宿区西新宿 『成子天神』

同じ通りに「子育て」と「天神」、現実はともかく、この場所は神域的に子育てに非常に適した地域(?)。いや、よう知らんけど。 各地の天神様も、この季節は一年の書き入れ時を過ぎ、境内は至極穏やかな様子。そろそろ見頃も終わりの天神様に縁ある梅の花、恐…

『QUEEN HOUSTON 1977〜NEWS OF WORLD USA TOUR〜』

初恋の人が想い出の中同様、いつまでも色褪せず、いつまでも美しい・・・というのはやはり映画だけのお話。 最もここで語る「初恋の人」とは、嘗てVHS版『QUEEN RARE LIVE』にて、ダイヤ柄のバレー様ステージ衣装を着てグランドピアノに向かい「My Melanchol…

その二十四 新宿区西新宿 『成子坂子育地蔵尊』

新宿駅から中野坂上方面、東京医科大病院を少し過ぎた交差点、ビルの影に隠れてお堂と共にひっそりとお立ちになっている。西新宿の、既に開発が済んだ側、その出立ちはともかくとして、「ひっそり」というのは厳密には正しくないのかもしれない。ビルの谷間…

その二十三 渋谷区道玄坂 『千代田稲荷神社・中川稲荷神社』

迷うことを目的に、道玄坂と文化村通りに挟まれた、表通りに林立するテナントビルの丁度日陰側をふらふら歩く。よくわからない雑居ビル、どんな人が住んでいるのやら集合住宅、風俗の看板、ラブホテル。入り組んだ場所にこれらがある程度の規則性をもって混…

『いつか眠りにつく前に』

おそらく、恋愛映画である。死の床についた母の口から発せられる見知らぬ人達の名前、それと母が呟く「過ち」。生と死、夢と現、その境界定かならなん虚実の間に、母の若き日の「過ち」が明かされ、同時に残される者達への明日への希望が導き出される。 クー…

その二十二 さいたま市西区島根 『島根氷川神社』

またまたお氷川系列の神社。さすが武蔵国はお膝元、フランチャイズ率高し。 さいたま市、旧大宮から旧浦和の西の縁をほぼなぞるように走る県道57号線。あまり市街地化されていない地域を通るモノの、大宮側の終点に県警の機動センターに行き当たるため、何…

その二十一 さいたま市南区六辻 『稲荷社』

オールナイトに引き続きモーニングにリレーしたこの日、お日様はキラキラ、陽気はポカポカ、こんな日は事故が怖い。というわけで帰っておとなしく寝ることに。 国道17号を埼玉に入り、目の前を走るやたら幅の長く信号待ちの度に車高を変えるやたら賑やかな…

その二十 中野区東中野 『氷川神社』

山手通りは坂が多い。全面利根川・多摩川水系の毛細血管のような小さい川に覆われ、それに付属する湿地帯、江戸の昔からそれらをとにかく塗りつぶして住む場所を確保してきた東京の街。それを南北にゆるい弧を描いて横断する山手通。今は首都高の工事のため…

国道ふらふらふらふらぼうず ふぅふらふらふらふらふらふらら

冒頭のは今回私が鶴見周辺を散歩した時に何となく口を伝って出てきた「唄」。気に入ったので口ずさみながら文字通りふらふら、との一言で語りきれない程ここは魅力的な街。 何故に鶴見かというと、私の主治医が横浜で、その通院途中、うまい具合に第二京浜と…

『どこに行くの?』

新作に、全作と同様「異形の愛」を描かなければいけなかったこは、松井良彦監督の人知れぬプレッシャーなのだろうか。この監督の人柄はよう知らんけど。 半ば伝説と化した前作『追悼のざわめき』と比べるてこの作品を語ること自体がナンセンスなのかもしれな…

その十九 朝霞市下内間木 『氷川神社』

すぐ近くに荒川、ここは朝霞市の外れである。バイクを減速させたとき偶然目に入ったのと、バイクを止めるだけの広い駐車場があったので立ち寄る。 時刻は日暮れ時、境内は閑散、鳥居近くに銀杏の巨木が目立つ。境内は割合広く摂社・末社の数は大小結構な数、…

ネコ啓蟄

待ち望んだ春の陽気は、そぞろ歩きに相応しく、本日など程良き廃墟巡り日和。 敢えて旧地名で呼ばせていただく、新宿区柏木・淀橋・角筈地域に、再開発の名で訪れた遅きバブルの爪痕、この地にかねてより注目する友人に便乗して本日探訪。 人の住んでこその…