その二十一 さいたま市南区六辻 『稲荷社』

sans-tetes2008-03-12

 オールナイトに引き続きモーニングにリレーしたこの日、お日様はキラキラ、陽気はポカポカ、こんな日は事故が怖い。というわけで帰っておとなしく寝ることに。
 国道17号を埼玉に入り、目の前を走るやたら幅の長く信号待ちの度に車高を変えるやたら賑やかなアメ車が気になり、思うように横を抜けることができない。すると、行く先、交差点の歩道の麓、赤い鳥居に赤い社殿、小さいながらも一目でそれとわかるお稲荷様の佇まい、せっかくだから休んでいくことにする。
 まあ仕方のないことだろうが、都会の社は味気ない。無用の闖入者を防ぐため何処も防犯に必死。ここもご多分に漏れず、鞘堂の扉は鎖でがんじがらめのうえキッチリ錠で閉じられている。本殿と狛キツネとお賽銭箱はその向こう。
 上の防犯の様子から、それなりに管理されきちんと整備された境内、この規模ではなかなかお目にかかれない御由緒書きまで。そこには地域と地名と社の由来。
 このお社で一番目につく、というかなるほどと思う特徴が、社に掛けられた多くの「絵馬」。それがまた諸国の大社揃い。『伏見』『北野』『白山』『善光寺』『成田山』・・・この社の講の方々が諸国を訪れる度に集めてきたモノだろうか? 絵馬はさながら摂社末社の様相を表し、ここに詣でただけで諸国を訪ねた御利益を期待。まあ、きちんと招聘をしないこと、横着と言えば横着なのだが、これはまた大変好ましい横着さ、私もこの横着にして崇高な熱心さは大いに見習おう。そう言えば事故を起こしたのはこのすぐ近く、この「横着さ」をもっと早く知っていれば或いは事故を避けられた、かも?、