その三十一 坂戸市北峰 『稲荷神社』

sans-tetes2008-03-22

 夜のこととて、重ねて場所に暗くとも、グーグルマップがあればほれこの通り、ここが何処かは瞬時に判る、かというとそうでもない。こんなモンの盲信は止めて少しくらい工夫しましょう。
 あとで調べたらこの神社こんな場所にありました坂戸の外れ、夜中に通りがかり、貧相な街灯にぼやけて照らし出された赤い鳥居が気になったので。
 夜のこことて、道も暗いが、地元雄志の商店街より寄進された街灯が、中途半端に境内を照らす。鳥居と水の出ない手水舎と本社、境内の照明が商店街によくある広告付属の円形の蛍光灯であることの違和感を除けば、至ってシンプルな境内。お堂はまだ新しく、夜の照明をひ弱に反射、ささくれのない壁が艶だって見える。
 社の奥には集会所。その更に奥、境内の境界はあまり手の入ってなさそうな雑木林、比較的昔の村の頃の社の様子と機能を今に残すこと、昼間子供達が遊んだ跡が残されていること、社が住民の近くにあることを感じさせる。その一環か雑木林の奥が墓地になっていること、これはどう取るか。
 さて、私は神社に行くとだいたいはとりあえず本社に参る。その後本社、境内をあちこちうろうろ、だいたいがその流れで神社を満喫(?)する。この日も当然その流れで、まず本社にお参りと挨拶。で、いつも通りのお参りなのだが、この日はなんか変、なのだ。その日はまあ風が強く、夜間の静かな境内、木々の枝葉が擦れる音、墓場の卒塔婆の揺れる音、昼間気付かない音が静かに響いても、別に気にするほどのことではない。が、お参りするのと、千社札を奉納するのに合わせて、締め切った、押しても引いてもビクともしない扉の向こうからガタガタ音が聞こえるのは流石に驚くなぁ、夜のこととて。