『野宿野郎』 〜人生をより低迷させる旅コミ誌〜

sans-tetes2007-07-21

 若さ故の過ちは、バカと人格障害との紙一重。故に若さ故の過ちは、あらゆるモノに代え難い特権なのである。
 ヒマはあるけど金はない。体力はあるけど雨露しのげる知恵がない。行動力はあるが世間を知らない。最もポピュラーな野宿の動機付け(?)である。今となっては遠い日の思いである。認めたくないが。
 ところが、世の中には、上記の条件に当てはまらない、いい年した大人も含めた紳士淑女の密やかな趣味として「野宿」と言うモノが存在するらしい。本日話題に挙げているミニコミ誌はそんな上品な人々の体験談で満載。野宿を第一の目的として行き場所にこだわらないツーリングから、お遍路、自宅前、渋谷駅前モヤイ像前、果ては銀座集団野宿等、若気の至りを忘れ、うまい具合にきれいにまとまったように見える「大人」にとって、自分の生き方を否定させられるの如き野宿の達人の言から、「初心者です」といったレポートまで、日々の常識の中で自分の生き方に疑問を持つ諸子の心を揺さぶること請け合い。その時、あなたの人生を間違いなく「より低迷」させ、同時に新たな人生と希望を与えることに。

 などというような、まるで人生における啓蒙書のような本ではなく、気軽におバカに至ってマジメに行動する人達の楽しい記録です。気楽に、楽しく読みましょ〜。
 別に深く読むなという意味ではありませんよ。人生には雨露しのぐ屋根なんて存在しないのですし。

http://nojukuyaro.net/←「野宿野郎」オフィシャルホームページ。