時々耶蘇
別に巡礼なんて大層な理由を付けて歩き回っていたつもりはないが、それでもその理由付けを考えてみるに僕は単に偶像がスキなんだな。だからそれに類するそれこれをこーやって見付けて回っては写真に撮っているんだな。偶像というカテゴリーになると神仏耶蘇の区別はないんだな。これがよいことなのか悪いことなのかよく解らないけど一つだけ言えるのは将来イスラム原理主義の連中が攻め込んできたら偶像崇拝を理由に真っ先にぶっ殺されるだろうな、とか考えながら回った長崎の主に教会。
まずは浦上教会
少し角度を変えるとここは悲劇の爪痕だらけです。
教会の表の礼拝堂は信者以外進入することは出来ませんが、裏手にある被爆マリア像を納めた小さな礼拝堂の方、礼拝等行われていないときははマリア像まで近づいて祈りを捧げることが出来ます。静寂を重んじる教会の一角で暫し佇むことに神聖を感じるのは洋の東西はありません。
教会の北側には唯一当時のままに残る被爆遺物、旧天主堂の鐘を納めていた鐘楼の屋根です。
原爆マリア像同様、注意しなければ見落としてしまいがちです。黒い屋根は被爆の痕跡か、その屋根に生す苔も印象的です。どーでも良いけど長崎市内でカメラを構えると意識しなくてもトンビが写りこんできます。ばんばん飛んできます。
この後永井隆記念館を訪ねた後、城山小学校へ。途中に手作りっぽさが何とも言えない如来像に出会いました。
出会いといえば城山小学校の近くで中の通路が国道駅みたいな商店街の跡を見付けたのですが、偶像探しとは関係ないので程々に。
城山小学校の壁です。
今は資料館になってます。
次に向かったのは爆心地公園
で、ねこです。
ネコが去っていきますその先には
浦上天主堂の遺構
並んで建つ、ここは長崎のグラウンド・ゼロ
この日の締めは平和公園。祈りを捧げる捧げる場所ではあるのですが、世界中から贈られてきた平和のオブジェがなんかのデンパ塔のようで、しかもその中に「ソヴィエト社会主義共和国連邦」「ドイツ民主共和国」の今はない国名が刻まれていたりして、少し楽しかったです。
日は変わり、この日は大浦天主堂。一番新しい国宝指定建造物です。思ったより白いです。
門前(?)にはやはりネコ。やんちゃです
日本の聖母が眼下を望みます
この時間、丁度ステンドグラスの光が司祭の座を七色に照らし、その人造的な美しさがまるでキリスト教の本性を顕わしているようで、などと野暮なことは言わず素直に祈って帰ります。
外のベンチを支えるのは何故かウサギとタヌキ。
どっかで見たことあるような表情のタヌキとウサギの向こうにローマ法王の像があるのはちょっとシュールですね
教会の裏手は道を挟んで仏式の墓地
そしてねこです
新旧教会のとんがり帽子が仲良く並び、その向こうは長崎の街
この後はとても観光客が利用するような道でないコースでもって坂下の石橋電停から諏訪神社前電停へ
巡礼は諏訪神社で締めました。