そこはいつの間にか政令指定都市だった 〜佐久間レールパーク最終日〜


 実は主目的はここでなかったので、どちらかと言うとちゃっちゃと済ませてきました、最初で最後の佐久間レールパーク訪問・・・と言う割には朝4時起きで真っ暗な中ネコの後を追いながら駅へ向かったりと気合い十分だったコトはここだけの話しにしておいて下さい。

 途中で切符を落とした以外は至極順当に愛知県、20年ほど前青春18きっぷでただ乗り潰しのためだけに訪れて以来の豊橋駅です。あの頃は若かった、と言うか幼かった。更に言えば気持ちは今でも幼い・・・。

 そんな童心とテツ心に溢れた人々がホームの隅から隅まで溢れる当日の豊橋駅飯田線のホームへ向かおうと思う誰もがドン引きするの図。ホームに降りても列車に乗れそうにない。

 心配はご無用。そんな人々のために本日飯田線中部天竜行き快速だらけ。何百人でもピストン輸送できるようヒマそうな車両を総動員してこうして待機。

 ま、あっちに乗ってのんびり行ってもいいんだけど。それにしてもJRホームに挟まれてさり気なく存在する名鉄の単線ホーム、まるで寄生虫みたいだ。

 全行程余すところ無く単線。にもかかわらず相当数の快速を割り込める余裕を持つ飯田線、都市感覚では終わっていると言える。この「テツオタピストン輸送用快速」が向かい列車との行き違いで長時間ホームに停車する度に車内からホームへわらわらと大勢負け出てくるモノだからその度にホームがちょっとしたラッシュ状態と化して車掌さんが大変そうだった。飯田線は殆どの駅で車掌が改札も兼ねている。

 車窓から見えるのは天竜川と段々深まる山の景色。そして。

 以外と早く付きました中部天竜駅。が、しかし

 ホームは既にマイペースな乗客に占拠されちょっとしたパニックです。早く行けよ(オマエモナー)

 着きました。紛う方無く最終日。天気も良好。

 中もエライ人・・・ わざわざこんな日に、あなたは一体何しに来たの?

 それはもちろん

 写真を撮りに・・・

 まあ、車両は逃げやしないので後に回せるとして、こーいうイベント会場では名物の便乗グッズの数々を見てみることにしてみます。

 全て限定・・・

 ああ限定・・・
 
 みんなこの言葉に弱いのですね。百年に一度の不景気がウソのようです。これこそ近隣諸国が恐れる日本の底力です。

 略して「佐久間ドロップ」。ドサに来たレスラーの必殺技みたいでよいですね。

 日常を忘れて無意味なモノに散財するのはこの上ない楽しみなのでしょう。けど私の場合はカネもないし、この後命に関わる予定もあって(またかよ)無為に荷物を増やしたくもないので、入場者全員に配っていた「アメ」を何回も入り口を行ったり来たりしてもらいまくる小学生高学年の様な悪知恵を働かせて沢山ゲットするに留めました。と言うかこれがあれば他いらないし。茶色のモハ52形カワイイ・・・。

 では撮影といきましょう。まずはそれらしくモノクロで。

 目に優しい旧型客車の茶色も捨て難し

 やっぱこれでしょ、まるいというだけでやたら可愛く見える、シンボルオブレールパーク

 再びモノクロ

 実用本位の武骨さ。これがまたまた・・・

 ああ写真面白い・・・

 一通り、鼻血が出るほど撮影を堪能したので、ひとまずここを離れることに。この日、「フィナーレ」ということで都合三カ所の会場でイベントを開催、レールパーク内は「A会場」ということで高台にある第一会場から下の小学校に設けられた「C会場」へ行ってみることに。
 そこではなんかコンサートとかやってるみたいで人は集まっていたけど、普通に考えてテツ共にイベントの盛り上げが出来るとは思えず、案の定盛り上がりに欠けながら一生懸命歌唄ったりトークしたりと、生きていくコトってスゴク大変そうな様子が伺えました。

 も一つ、ミニSL。この日は無料、乗り放題。「大人もどうぞ」とか言ってるけど、カメラ持ったオッサンが一人でガキ連れた家族連れに混じって乗れるわけねぇだろ。本当は僕だって乗りたかったよ。だからそんな家族連れに混じって機関車真後ろ最前列で下を向いて乗っていた小太り白髪混じりの明らかに家族連れでないおじさん、僕に出来なかったコトをしてくれてるあなたを激しく尊敬します。

 この後、鉄道グッズのオークションのイベントとかも予定されているらしかったのですが、まあ別にということでこの会場は早々に後にして別の会場に。途中で見かけた「サイレン」と「半鐘台」の新旧用途揃い組の画を一生懸命撮っていたら会場整理の人に変な顔されたりとか。

 途中便乗で開いていたお店を覗いたら置いてる古本に何故か小沢一郎関係が多かったとか

 そんなことにめげずに辿り着いた「B会場」はコンサート中。この後閉園式典が予定されています。

 どんな催しやるのかは気になったので時間までまあちょっと周囲を見てみようと、輪切りになった新幹線0系車両はなかなかシュールだと遠目に眺めながら

 その先に駅前商店街。その中にジュースとか売ってそうなお店があったので近寄ってみると氷川きよしに占領されていた。

 中もこう。お約束でラムネを購入。ちなみにこの日、佐久間レールパーク特需のお陰でものすげぇ数のお客さんが訪れていたはずなのに、私がいた間店の女主人のおばあちゃんは「ゴミの捨て方が悪い!」とスゴイ形相でずっと文句を言っていたのが大変好ましかった。

 そうこうしている内に時間も来たことだし先の会場へ。なんか須田寛JR東海相談役とかが喋っていた。驚いたのは須田さんが登壇するや観客が一斉にカメラのシャッターを切りだしたということ。確かに大物ですが、写真に納めてその後どうという魂胆がよくワカラン。

 式典が終わった頃より急に雲行きが怪しく。それでも今からレールパークを訪れる人の波は列車が到着する度に発生、帰る人も混じって駅前は大混雑。入場制限までして、恐ろしいことになんの関係もない部活帰りの生徒までが並ばせられている。私はといえば、まだ時間もあるので、屋根の付いてる展示室へ行くことに。そこは模型と

 プレートの天国。

 こういう取って付けたような展示こそレールパーク最大の魅力ですよね。既に許容量を大幅に超えている展示場内は人の歩くのがやっとの状態でした。

 そんな状態を一回りして今度は二階に。二階はキッズコーナー、どこに行っても大暴れするガキ共をおとなしくさせておくべく工夫が、といってもプラレールが置いてあるだけなのですが。

 高架用のパーツを集めて山を作るこのガキ共のグループは正直スゴイと思った。三つ子の魂百まで、まさに非常識はこの頃から培われていくのです。アイディアは買うが迷惑だから家でやれ。

 プラレール場の壁にはテレビがあり、そこではずーっと機関車トーマスが流れていてとてもシュール。

 その反対側。こちらは完成済みのプラレールによるレイアウト。その単純さが味わい深くもあります。特に駅に立つ人の表情などは秀逸です。

 「富士山」「名古屋城」「通天閣」「佐久間ダム」「佐久間レールパーク」・・・背景のストラクチャーもシンプルな無理矢理感に味があります。

 建物の中を堪能しているうちに外は結構な雨足。予定より大分早いですがこれを潮時にします。潮時といっても雨の中電車の到着時間間際まで駅の外にきっちり並ばせられて寒かったです。
 最後に、中部天竜駅構内から佐久間レールパーク

 ホントこの建物最高だよなぁ。さり気なく「小和田駅」の駅票も。

 ヘッドマークと快速「フィナーレ」。帰りに乗ったのは快速ではなく天竜峡行きの普通列車です。ではおさらば。