安仁神社

 「藤原純友所縁」と云うことで当神社を訪ねるに当たり、ヤフオクでたまたま明治時代撮影の当該神社写真を手に入れたので旅行に持って行って比べてみることにしてみました。
 まずはその手に入れたお写真を。

 写真はおそらく古い絵葉書からの復刻で原盤をスキャナー読み込みの上印刷し直したようです。「明治時代」との出品時の説明書きはありましたが詳しい年代について詳細は不明。

 古写真では神社拝・本殿の右斜め正面からのアングルです。現在の拝殿は既に建て直されているのでしょうが当時の形をよく踏襲して建てらているようで現在にもその雰囲気はよく伝わります。それでは早速古写真と同じアングルを掴める場所に立ってみますと

 思いっきり、木がジャマ。まさに100年の歳月は偉大。じゃこれで終わり?

 まあせっかくなのでこことほぼ同位置で撮ってみましょう。あくまでも木は無いものと見て・・・見れるわけねぇだろ。まあ何となく、この位置でほぼ間違いないかと。

 これではあんまりアレなんでもうちょっと近づいて木のない位置から撮ってみました。拝殿が大きく入りすぎて大分不自然ですが当時と今の社を比べることはできると思います。古写真では拝殿前にある手水場は少し離れた階段近くに移ってます。本殿は現在もほぼ忠実に踏襲されているのがよく判りますが拝殿は若干グレードアップした建て直しが行われたようで大社造りの拝殿と同様の屋根の造型になっています。
 興味深いのは拝殿右側奥、拝殿と本殿との渡りの脇にある石灯籠。これは当時も現在も寸分変わらぬ位置に立ちます。いつ立てられたモノか、銘を調べようとした所一つ目がよく読めなかったので後はめんどくさくなってやめました。残念。現在神社周囲に植えられている木は古写真の方には全くありません。

 さすが伝統ある神社だけあって100年経ってもその面影の残るのはさすがです。現在社の周囲に植えられて撮影の妨げにあった木は全て何かの行事や記念を機に植えられたモノですのでこれからも増えることでしょう。恐らく100年後は現在拝殿、本殿を納めることのできた場所さえも見失う可能性は大です。それまでに一度位は建て替えられる可能性もありますが、その際の心配は石灯籠の位置が動かされてしまうことです。100年後に同様の試みを行おうという馬鹿はこの点に注意して下さい。  以上