『昭和 写真の1945〜1989 第2部 ヒーロー・ヒロインの時代』於東京都立写真美術館

 「ヒーロー・ヒロイン」=絶滅危惧種。私にとっては既に絶滅種。
 初めは、東京国立博物館の古生物化石を観に行くのと似た気持ちで。後に、その「絶滅種」の発する圧倒的生命力、と言おうか、その存在感に初めて触れる。「ああ、これこそまさに本物のヒーローなんだ」。素直な感想である。
 「ヒーロー・ヒロイン」と呼ばれる人々は、詐欺師に最も近い人々のことなんだろう。ただ、この展覧会に展示された人々は、掛け値なしに格好良い。ただただ格好良い。実際に被写体となった人々が格好良いのか、写真家の腕が良いのかよくわからないが、このような人達になら、一度くらい騙されてもよいかな?
 これもまた「昭和ノスタルジー」と言うモノの一種なのだろうか? 残念なことに。