『ヒミコさん』

 観てるうちに、頭がだんだん重くなるのを自覚するんですよね。同時に痛くもなってくる。ズキズキズキズキ。それでも、目を離したその一瞬だけでも目まぐるしくシーンとエピソードが動くので目を離すことができない。この映画を観ることによって自分が精神的に追い込まれていくのがよくわかるんですよ。初めはへらへら笑って観ていたのが、精神的に疲れて、遂には脳漿からゲップが出そうになる。
 というわけでなんだかよくわからないのでもう一度観に行こうとしたらいつの間にか上映終了していて、映画館まで無くなっていた、というのが正しいあり方なんでしょうね。
 そんなわけですいません。「なんだかわからないけど面白かったしどっちがおかしいのかわからないけど可笑しかった」という逃げの感想しか出てきません。
 ただ・・・、作中一番いやらしくて美しく魅えた女性は、ヒミコさんではなくてムカワ君のお母さんだった。って人、私の他にいません?