その四十二 川口市上青木 『長堤天神』

sans-tetes2008-04-22

 このごろ重なる都内との行き帰り、せっかくのバイク、同じ道ばかりでは面白くなく、。行き帰り別のルートを取れば、またその都度違った景色、違った印象、違った社。この道は二度目に通るはず、二度目にしてこの社に初めて気付く。縁哉。
 花散らしの雨の後、周囲の桜の花はとうに失せて、若葉付いた枝々が今かで番はと手を広げようとする。にもかかわらず鳥居横の桜の木、まだ盛りとも語弊ない勢い、せめてあと僅かの花の盛りを留めんの不思議、さすが、菅公はお洒落。
 今は街中にあって、広くない境内、ところが縁起を記す板立つほどの崇敬振り、夜分にも通りがかる人々の多く、中には鳥居前にて手を合わせる人も。摂末社に稲荷様と三峯様、本社に並ぶ。本社の造り、御神体の存する社は石垣に抱かれ、その周囲を格子状のお堂が囲い、周囲どこからも中を望める。どこからも中を拝めることは良いのだが、風の吹きっさらしが時たまお辛くないのか、私自身はこの造り好きなのだが。この社の形態の詳しき名は知らない。ただ、その「屋根から延びた格子が本殿(御神体)を囲む」様子から私は勝手に「アッザム・リーダー」と呼んでいる。時たま金属製。ここは木製。故かシビレず。とは言っても地元中心に千社札の多く、そう易々とは納める場所を見つけ難く、多少の苦労の後、目立たぬ場所に私の千社札を納める。「ありがとうございました」。