その五十五 長野市権堂町 『秋葉神社』

sans-tetes2008-05-13

 権堂駅から西に向かって伸びる権堂商店街、このアーケード街の起点はイトーヨーカドー長野店になる。そのイトーヨーカドーの隣、なんだかでっかい獅子頭が岩の上にデンと置かれている。すぐ傍に確かに由来が書いてあったのはずだが、その向こうに見える神社に気を取られてついぞ見るのを忘れる。
 アーケード内に敷き詰められた石タイルは一の鳥を潜ってその周りを覆い、二の鳥居も同様、そのまま参道になる。さすがに境内まで石タイルとはいかないが、このような雨の日はタイル敷きの方が便利かなと少し思ったりする。
 鳥居を潜り、社へ向かうとなんだか賑やかな感じ。長野のおじいおばあが三人程、手水舎で雨宿りをしながらカップ酒片手に上機嫌で談笑している。もう一人缶ビール片手に輪に入ろうとするおばあがげらげら笑いながら、もうさすがに四人は入れないだろう手水舎の屋根の下に無理矢理坐ろうとして、その手水舎の上には先客かネコがみゃあみゃあ鳴きながらこれも雨宿り。皆慣れた様子の上機嫌、この場所普段から憩いの場所のようです。
 ヨーカドーと別の建物に挟まった一見大人し目に見える本社、ところがかなり立派な社務所が控え、商業地のど真ん中という立地もありなかなか遣り手らしい。本社が未だ新しく、尼の降る中近づくと木の香りが未だほんのり。当然、千社札の数少なく、この場合「目立つところに貼ろうか」「目立たぬ所に貼ろうか」思案の為所である。悩んでいると先程のネコが脇を通る。写真に収めようとすると逃げてった。
 メモを取りながら思案していると、後から参拝客の人に話かけられる。その人も我々と同じようにわざわざ関東から件の目的で訪れ目的が一段落した後善光寺へ参ろうと、ついでに趣味の神社巡りを行っているとのこと。今まで巡った神社のこと、話題はいつしか先程まで沿道を覆った憤りに及び、イトーヨーカドーで買い物してきた同行の友人も混じり国を憂う。神社だなぁ〜、この話題に確かに相応しいとはいえ。神社かぁ〜。
 先程逃げたネコがまた近くに現れる。カメラを構えると今度は逃げず微妙にポーズを決めるカメラ目線。実は我々、これで本日の予定終わりでなくこれからも行事満載。行き合った御仁は参拝毎に朱印を求めているとのことで辞して社務所へ向かう。手水場を見るとさっきのじいさんばあさんますます盛り上がりの様相。長野良いとこですね。この日、長野市内の行事はとりあえずこれでお終い。長野良いとこでした。