『JOY DIVISION』

 朝からやる気の起きない、仕事に行く気力もなく、朝飯も食えない。ただ機器のスイッチだけ押す気力があれば、大音響でとにかく音楽を聴く。大体聴く音楽は決まっていて、以前はとにかくバカのようにNIRVANA。決して元気にはならないが、一応は仕事に足が向くようになるため重宝していた。飯は食わないが。今、その役目はJOY DIVISIONに代わって、却ってやる気の削がれることも多々あり。時に最大限の音量であってもイアン・カーティスの歌声が届かない。ああ、制御不能、制御不能・・・。
 私の中で「重要な位置」にいるアーティストのドキュメンタリーなんで、観たところで彼らに対する評価に変化のあろうはずはなく、あまり感想と言える感想が浮かばず。
 とりあえず印象的な部分だけ箇条書き。「バーニーとフッキーの両者が『気があっていたこと』があったんだ!」「皆当然のことながらイアンの死を受け入れられずに、中には通夜の夜に『グレイト・ロックンロール・スウィンドル』を観に行ったってエピソード、スゲー」「メンバーと仲の悪そうなデボラ・カーティスが著書からの引用のみで本人は登場しない。それとも彼女は死んだんだっけ?」「『CLOSER』のジャケットのイメージがやっぱりそのまんまで、選んだことを強く後悔」「お約束、『フッキーの高音域ベース』の言い訳」。
 現在都写真美術館で上映している『コントロール』に描かれたエピソードの裏を取る話があちこち出てくるので合わせて観れば、更に『24アワー・パーティー・ピープル』をDVDで観て、ジョイ・ディヴィジョンがよく解る。訂正、ジョイ・ディヴィジョンの歩みのみがよく解る。