日本橋ヨヲコ『少女ファイト』

 山本直樹の『レッド』を買いに行ったはずなのに、家に帰って手に持っていたのは何故か『少女ファイト』全巻だった。
 いや〜バレーボール全然知らないので大変勉強になります、というような感想はほとんどなく、連々現れる印象的なセリフ、重〜い言葉を心底楽しみたくて登場人物達の次の行動が楽しみになる。その意味で「高校野球に全然興味ないけど量的にやたら重い欄外の注を楽しむために読む田中誠の『実録!関東昭和軍』」と同じカテゴリーに含まれてしまう、あくまでも私の中では、ね。
 言葉の持つ「重み」と重きモノ全てが醸し出す「まやかし」に夢中になっていると、作中に諸処張られる伏線(まだ回収されてないので伏線かどうかはわからないけど)を見落としてしまうので、なんだかやたら時間を掛けて読んでしまう、何度も読んでしまう、ので時間が・・・。好きな漫画を何度も読み返すのは私の悪いクセ、なんだがストーリー漫画でこんな読み方が出来る漫画と出会ったのは久方ぶりで嬉しい。ので月一連載のなかなか単行本の出ないイライラと格闘しながらこれからも買うな。私が失職でもして収入が無くならない限り。