『ナイガイミステリーサミット2008 〜夕刊紙ナイガイタイムスの人気企画【NMS】ナイガイミステリーリサーチのトークイベント〜』 於阿佐ヶ谷ロフトA

 主催者はよう知らんのですが、なにげにオカルト好きなんで。ただし好きと言っても全ての物事斜めに構えは当然ここでも忘れず発揮、「純粋に不可思議ネタを楽しむ」と同時に「明らかに論理的に筋が通らない話題」や「電波の感度が高すぎて一線越えちゃった人」を笑かすのが「大好き☆」。ああ本当にイヤな奴。
 本日、なんかテレビだかネットだかで放送するためカメラが入っていたため、せっかくこういう怪しい地下で行うイベントなのに一部固有名詞にコードが入って自粛していたのが不満。わざわざ聞きに来る意味ねぇーだろ。
 一応こーゆーイベントなので、世の中のありとあらゆる事件・事象に「陰謀」と「因縁」を結びつけて語るのは皆さんお得意。秋葉原事件のことを平将門と結びつけたり電子レンジは実は宇宙人から授けられた知識を元にエリア51で開発されたとか、「常識と見方が違う」という意味では面白く興味深いのだが、ここは話半分で聞き、むしろ「これを大まじめに語る」ダビンチコードバリのリンク先を持つ皆様の思考回路にも興味津々。こーいう場ではお約束の「悪魔の方程式」をしたり顔で語ったりしている。
 中程に怪談が2話、その後休憩、明けて再びオカルト談義、そして登場したのは「実際の」物件いくつか。中でも非常にもったいつけて登場したのが「あるお面」。・・・これ、マジでヤバイです。私、自慢でないが霊感のレの字も持たない。このお面、登場前に語られるお約束の物件を巡る因果。その諸処の譚には全く説得力はなく、はっきり言って全く信ずるに足りない。が、いざそのお面が登場する際、会場のお客に見えやすい場所にアシスタントの女の子が移動してお披露目、その際、私の直ぐ横をそのお面を持った女の子が近付き、通り過ぎていった刹那、凄まじい悪寒、いや本当に。そのまましばらくは背中が冷たいままで震えていた。霊感度0の私、こんな体験初めて。気持ち悪いけど「来た甲斐ありました」。
 なんか色々差し支えあるらしいので、個々に語られた(特に呪い系の)お話は書きませんが、まあ知識としてためになりそうなお話を色々と。で、一番最後に出演者の一人が教えてくれたのが「すげぇブログ」。なんでも、「念写」の実践のためブログ主が日々念写した写真をアップしているとのこと。ただ・・・未だに一度も成功していないので延々と真っ黒の写真がアップされているだけという、このままだと「ジャンクの花園」行きになりそうなアレな内容。実際に見たけど、アップされている画像800枚(!)、努力は本当に認めてあげたい。本心で頑張って欲しい。が、これもアレな意味でアレなんですな。これがまあ「斜め」なんですな。いや、けど、スゲェとは思う。その昔、念写・透視の実験に参加して周囲より白眼視された挙げ句、被験者が自殺してしまった事件があった。それを思えば許容の範囲が広がった現在を大切に、との教訓に良い題材なのでは。
 この念写の試みもそうなんですが、現在のやたら発達して身近に溢れるデジタルな機器でもってアナログな世界を媒介するというパラドックス、これはオカルトを離れていろんな意味で非常に面白い。このオカルトにおける「電子機器的」ジャンルって、科学技術とオカルトを結びつけているいるようで、一方で簡単に加工可能なバーチャルな世界との境界が曖昧になっていて、オカルトの分野で一番説得力を持って説明しなければならない科学的原理に基づいた説明を更に遠ざけているよね。かといって「この目的のため」に使う機器をアナログな機器に限定するということもそれだけで物凄く恣意的にならざるを得ないし、どの方向へ進んでもますます胡散臭さが強まる。今後どう折り合い付けるんでしょうね?
 イベント終了後、一応神社にお参りしたお陰か私自身は無事帰宅。ただ帰り道でつい直前といったところの事故現場に行き合いました。何ら因果は感じませんが、事故起こした方大したケガでなければ良いですね。