『恒例!月刊『創』トークライブ』 於阿佐ヶ谷ロフトA

sans-tetes2008-07-16

 時刻18時頃、この日阿佐ヶ谷パールセンター街は、神の降臨を一目見ようとするアホ共で溢れ、まるで暴動のような様相を為していた。なんか、警察に通報されたらしい、こんなこって。保守的阿佐ヶ谷。
 イベントは3部立てで、第1部は『創』の篠田博之編集長と精神科医香山リカさんとで先頃死刑が執行された宮崎勤元死刑囚についての、いつものイベントらしいお話。執行時、結果的に家族以外で宮崎元死刑囚に一番近い位置にいることとなった篠田さんより例の如く語られる宮崎像。篠田さんの話を聞いて思ったのは、宮崎という男とこの事件と、未だに明かされていない闇を明かす機会が永遠に失われてしまったということが「大変もったいないと思った」。もう一つ、「罪の意識と言うより自分の行ったことがそもそも犯罪と結びつくことと言うことさえ理解できなかった宮崎元死刑囚が、実際に死刑執行された際にどのような態度・行動を取ったのか」物凄く気になる。不謹慎は承知の上です。「他人事ですから」。この「他人事」意識が支配する感情に左右されて将来裁判員になった人々は死刑の片棒を担ぐ。「宮崎」「宅間」「小林」、この話題はこのイベントで毎度の話なので詳しく知りたければ『創』でも読め。
 第2部、メインの田代まさし出所記念の本人お披露目。このために普段2、30人来れば良い方の当イベントに入場者130人ばかり、ぎゅうぎゅう詰め状態の異常状態。壇上には篠田さん、田代さん、そして鈴木邦男さん(紹介アナウンス「一応右翼」)というこれまたな異常事態・・・。
 田代さんが壇上に登場した途端会場しばし大歓声。さすがは神です。中には古くからのファンも相当混じっていた様子で、「沖縄から来た」「仕事サボってクビ覚悟で来た」「出身が山口(?)」皆さん立派。当の田代さんには戸惑いと感動の表情がありありと。ただやっぱり監獄という極めて限られた環境での適応下、シャバに出た後相当のリハビリを積まなければいけないことは田代さんのたどたどしい話しぶり、受け答えから明らか。にもかかわらず出来る限り場を盛り上げようと出来る限りの気の利いた事を言おうとする田代さんの言動はおかしなテンションの場内をドッカンドッカンと湧かせていた。

 何やっても「反省してねぇ」言われるマスコミと違ってファンは優しいですね。これからも笑わせてなんぼの稼業でこれはキツイだろ。一応弁護「ヤクは自身の意志だけではどうしようもない大変業の深い病気です」。そんな田代さんからメッセージ。「悪いことやったら捕まるぞ」。ガンバレ〜♪。優しいファンと狂ったねらーはいつでもあなたを待ってるぞぉ。

 さて、マーシー目当てに集まったお客達の半分が帰って、予定を30分以上オーバーして(ようやく切り上げた田代さんの理由は「点滴のお時間」のため)3部開始。壇上はおなじみの阿曽山大噴火さんと鈴木邦男さん、疲れて全くやる気のなくなった篠田さんの最初からグダグダ状態。で、当然の如く裁判ネタ。
 初めっから時間が区切られていたということで、サクサク進められるネタの内容は「どっかのぼんぼん法相が選んだ裁判員制度イメージキャラクター『サイバンインコ』がいかにセンスがないか」ということを、惜しくも選定を外れた各県検察庁の考えたキャラクターを阿曽山さんが紹介して鈴木さんがツッコミを入れていくというモノ。

 第2部で客全員が田代さんにスイッチ入れられていたし、この時間まで残っているのはもう普段から創読んでる連中だけだと思うから、実に際どい社会ネタ(?)に爆笑。私が一番印象に残った(というかこれは反則)のは佐賀地方検察庁の『さがっこ戦隊シチケンジャー 』で、メンバー『くんちレンジャー』のプロフィール中「赤なのにリーダーになれない」ことへ鈴木さんのツッコミ「アカで共産主義者だからリーダーになれない」と鈴木さんが言うと決してシャレにならないところに爆笑する。
 そしてシークレットの第4部。というかいつもの如くまとめるつもりのない篠田さんのダラダラ話。オフレコと言うことで最後まで残ってた人は良かったね。

※画像は創出版に許可を取って使用させていただいたモノです。