『WALL・E/ウォーリー』

Daisy, Daisy
Give me your answer do
I'm half crazy all for the love of you
It won't be a stylish marriage・・・♪♪
 以上、『WALL・E/ウォーリー』観て思い出した歌(セリフ?)。はい、ベタベタです。と言うわけで『2001年〜』借りてきて観てます。

 ちょっと「ロボットの心」について考える。700年前、ウォーリー始めとするロボット達に心を与えた開発者達は意識してロボット達に「心」を与えたのだろうか? 恐らくは、彼らのプログラムに「任務に逸脱しない程度の裁量の自由」を組み込んだことが、彼らロボット達の「心」となっていったのではないかと。結果として荒廃した母なる地球への回帰という人間が持ちうる最大の能力「開拓精神*1」を引っぱり出したワケだから、ウォーリー(とイヴ、その他ロボットや宇宙船、また移民計画を)造ったB社の最大の功績にと言うわけで。おそらく、ウォーリーの持つ豊かな感性は700年の間に少しずつ培われたモノであると思うけど、それだけに、「その豊かな感性を一人で遊ばせておくしかなかった」長い長い孤独を思うと涙が出るほど悲しくなった。だから、ウォーリーと比べてかなり洗練された外見を持つイヴが「同じく、理解できる感性を持つ*2」と解った時の喜びを感じ取った瞬間に心を奪われ、その後に続く、「徐々に、ウォーリーがイヴに近付いて行く様」「スリープ状態に入ったイヴを守りながら何とか目覚めさせようとするウォーリーの行動」、この時点でもう感動のスイッチがオン*3
 ロボットに善意と悪意を宿らせながら、本来の目的を忘れかけた人間達への覚醒を促す、その後に訪れるのは、人・ロボット共に平和に共存する世界・・・普段ならちょっと御都合主義なハッピーエンドに少し穿った気持ちになるのかもしれないけど、そんな偏屈な大人も引き込んでしまう本作は素直に面白かった*4。別に、シンプルな外形に見えて以外に表情豊かなイヴが可愛いとかいう理由だけでなく。*5
 歌いましょうか?・・・デイジ〜、デイジ〜 答えておくれ 僕は君に死ぬほど夢中 贅沢な式は挙げられないけど・・・♪

*1:人間の、と言うよりアメリカ的と言うべきか

*2:この感性の同調は、たぶん「(地球での)相方のキリギリス(?)がイヴの首筋を動き回ったとき、ウォーリーと同じようにむず痒がった」

*3:だから、しばらく後の「スリープ中に記録されていたウォーリーの行動を再生してウォーリーの気持ちを深く感じる」シーンに死ぬほど感動、反則!

*4:けど、そこに至るまであちこち鏤められた未来世界に対する皮肉とそれに気付いて少しずつ自分たちの使命に気付いていく人間達の描写はそれはそれで面白いけど

*5:その意味では「MO/モー」も結構お気に入り。