その百二 さいたま市見沼区中川 『中山神社』

sans-tetes2009-06-02

 第二産業沿道路沿い、きったない看板で「中山神社」。周りは木々に覆われ、いかにも鎮守の森といった風情だが、第二産業道路はその森をぶった切って斜めに走る。
 参道の周囲の木々は高く、高鼻のお氷川さんとまではいかないまでも、このご時世の参道としては大変立派。訪れる人のあまりいない分、こちらに軍配を上げる人は意外と多いかもしれない。ただし社域の手前で曲がる道を狙って抜け道目当ての車が偶に。地元民しか知らない道なので、時々結構乱暴。
 訪問したのは夜なので、光が届かない分境内はひどく広く感じる。ここのかつての社名は「氷川神社」で、現本殿の裏手にある旧本殿には「氷川」の額が飾られている。この旧本殿は市の文化財とのこと。昔日、氏子と共に栄えたであろうこの神社の面影は境内隅の方「火塚」に見える。昔、氏子の若者達が燻る火の道を渡り歩く神事が行われた名残とのこと。説明書きによれば、その神事は「事情によってやめ」たらしい。その「事情」を詮索するのは野暮というモノだが、願わくばその「氏子が減ったとか」「ただ単にキケン」とかいう本当に野暮な理由でなく「ガンバリ過ぎて人一人死んだ」とかもっとハデな理由であって欲しい、木々に囲まれ静かな境内。