浦河の映画館で映画を観たはなし

 大したお話ではありませんがしばらくのお付き合いを。

 日高本線浦河駅は文字通り北海道日高振興局の置かれる浦河郡浦河町の玄関駅でございます。ここに来た目的はなんでしょうか? 出張? 昆布? お魚? 日赤? ぺてるの家? いいえ違います。映画館ですよ。

 浦河の市街地は山間と海岸とに挟まれた場所、浦河国道に沿って横に伸びるように広がっておりまして丁度市街地の辺りは日高本線がトンネルで山に隠れてしまうので鉄道駅は市街地より1キロほど西側少し離れております。
 その代わりと云っては何ですが駅の周囲に浦河町役場・日高振興局・警察署・消防署・海上保安庁等官庁街となっていて*1浦河駅を利用する大人は官庁利用の出張族と云ったようなイメージがあります。もちろん浦河駅ホームには牧場をイメージするような壁画がありちゃんと観光客を歓迎する・・・そうそう、浦河の名物は他に競走馬がありましたね。浦河駅前にはお寺があり駅に向かって地蔵菩薩馬頭観音像が立っており旅の人、馬の人、猫の人、町の特色はきちんと把握してまつられている模様が見えてとても嬉しい。猫の人は余計だが。ついでに浦河赤十字病院は隣東町駅が最寄りになります。

 そもそも浦河が開けたのは海の物を採る為であったとのこと。市街メインストリートの浦河国道から少し奥に入るとすぐに漁船と港、絵に描いたような港町に絵にはなりそうだが今時実物を見なくてはとても想像もつかない田舎の映画館が一つ、小屋一つにスクリーン1つのシネコン全盛*2の昨今お目にかかる機会の減った小屋(映画館)がここ浦河に鎮座して候。その名も「大黒座」と云います。大黒座、出来てから都合100年余り、今の建物は三代目になるそうです。

 ところで初めて大黒座を訪れた私、どういうワケか帯広から広尾に出て海沿いに襟裳岬を回って浦河に至るという比較的長大なルートを取りまして、止せばいいのに例の如く道すがらと言うか悉くと言うかめぼしい見所に寄り道しまくりで挙げ句の果て最大の寄り道先である襟裳岬ではあまりに風が強くてバイク倒れそうになるヘルメット飛ばされる岬のこんぶ干し場のきつね親子かわええあったかそうだの挙げ句に直線でもリーンアウトしてなければ転けてまう、ような強風を走ってきたお陰で自分史上最大のツーリング疲労を蓄積させながら浦河に到着、雨も混じり港町は嵐の様相を見せてバイク乗りが落ち着いて映画に勤しむには少々難の有りそうなコンディションでございました。寒い。
 目当ての映画、狙う回は最終19時台。一つ前の14時台の会が終わって19時台の会が始まるまでの、電力不足を鑑みてかはたまた2時間くらい前から開場を待ってるヒマ人にかまってられるかとの意思表示か、正解は単に人手無いための対処と思われる長い幕間小屋の入り口は閉めてあるためにその間余所でヒマを潰さねばなるまいと、正しくは雨風を避難できる場所を確保しようと結局待っていたのは街道に沿って妙に横に長い建物の端にある町立図書館横のベンチでした。ここもちょうど節電の折誰もいないロビーの電灯は消えており暖房もついて無くその薄暗い中で震えて待っているのはちょっとした野良猫の気持ちです。すぐお隣はちょっとしたショッピングモールのようなモノで電気も明るくよく見るとフードコートのようなモノも備え付けてあったのですがもっとよく見るとそのフードコートの店舗に悉く白い布が被せてありかろうじて残された椅子は地元の学生生徒諸君が占拠、よそ者の野良猫がいる場所でないことは一目瞭然であったのでそこで待たせてもらうことは遠慮させてもらいました。ショッピングモールのフードコートでさえ総撤退してしまう町にある映画館の存在は非常に意味深且つ重いものと思いませんか? 今この時点でこのことに気づいているのが凍死寸前の余所の野良猫だけと云うことが正に北海道らしくて遠くまで旅行に来た甲斐があった、などと思う余裕など毛ほどもなく震えているとまもなく開演の時刻に。

 表通りを一つ入ればそこは駐車天国。緑色の服の官憲の犬を憎みながら奴らの裏をかく事ばかりに拘泥しなければならないせせこましき内地に住む我々にとってうらやましいコトだなどと言う言葉は、先ほどのフードコートの現状を観ていれば間違っても口にすることなどできまい。映画館の前にも当然の如く恐らくは映画鑑賞となんの関係ないであろう室蘭ナンバーの自動車が停まっている。当方バイクなのでその車の間に停めようと思えば別に難しいことではないのだけど、一応バイク停める場所がないか、一応映画館開いているか確認も兼ねて小屋の入り口をくぐる。雨交じった風がびゅうびゅう吹きすさぶ中港のライトは何か怪しく漁船を照らしやはり普通の本州脳で整理してもこんな場所に映画館があるなど想像もつかず、その意味で想像外の映画館今度は中の光が煌々と外まで漏れている。映画は光。正にその光に触れようとすることの喜びが今心の底から発せられている。映画を観ることと引き替えにあまりに疲労が溜まってしまい頭がおかしくなっているようだ。

 あとはそのまま、どの映画館でも変わることのない所作・・・即ち券を買う・もぎる・席に着く、後は映画の始まるのを待てばよい、そうすればオカシイ頭も通常通りに・・・とならない出来事が発生。自分の「旅の」様子をうかがい知った小屋のもぎり嬢(婆様、多分先代館主婦人の大女将)、「雨に濡れるから」「他のお客さんは常連だから」と「バイクをロビーに駐車させてくれた」。存外に親切すぎる申し出に恐縮しながらもお言葉に甘えてしまったのはやはりどこか狂っていたからなのだろう。まあ100年も映画館やっていれば一度くらいこんなコトはあるのだろうし、100年の歴史上前代未聞のコトとなればその未聞を踏んだ自分は少し誇らしい、などとちょっと思った時点で確実に狂っていた。そしてさらにその狂気に狂喜を投げ入れる出来事が発生。それは

 いつものことと言えばいつものことなのですがね。やたら人なつこいネコ様は、映画館来てるのになぜか視界はすべて自分のバイクという人一人通るのがギリギリになったロビーの長椅子に座ってる内地の客の膝にすっと乗る。バイクは乗らない見向きもせずに人の膝。「スーツのお客様のお膝にも乗って困っちゃうのよ〜」もぎり嬢のお言葉。身体的には暖かいから私はイイです。

 浦河の大黒座で映画を観るんだとただこれだけでも十分興奮のタネ、その興奮の40乗くらいなアクシデントに多分興奮も40乗くらいで、幸いにして開演間際になってネコは膝から降りたから良いとしてそれ以外はそのままの心持ち。救いはかかった作品が

 いい具合に娯楽作だったと言うこと。同じ娯楽作でもあんまりキチガイじみた作品だと精神的にヤバイしかといって泣かせる作品でも雰囲気ぶち壊しだし、その意味でこの作品はアタリでしょう。そして北海道旅行に来て道愛に満ちた*3この作品であったことも結構な因縁。事実、この後の道中この映画をいくつか参考にして廻ったところもあります。映画限らず表現に触れた時、受け手のそのときの立場・位置によって別の印象を受け取ることが出来る、正にその事実を実感できる至福のひととき。

 開映前も終映後も、ずっとロビーに居座り続けた200キロ越えの逆車のせいで、終映後のロビーでのくつろぎの時を至福としていたしていたお客様がいらしたら誠に申し訳ない。同様にスタッフとの語らいを楽しみに来ているお客様がいらしたらそちらも申し訳ない。こんなに派手に映画観に来てるんだからそらぁ終映後もスタッフの方とおしゃべりしてるよねぇ。次来るのはいつだろうか? 次も是非来たい。そんな言葉を挨拶に別れた浦河は嵐の様相。さて、これから寝る場所探そう。

 (注)寝る場所の第一候補だった絵笛駅は待合室のドアが片方吹っ飛んでて凍死すると思うから駅寝あきらめJR北海道の綻びに憤るの画。

 (二日目)
 二回目に大黒座を訪れたのは初回の訪問から半月ほど経って、道内早足で秋通り過ぎ急峻な日高の峰々悉く雪を戴き峠道凍りまくりのこのままでは帯広を脱出できなくなると這々の体で天馬街道を越えての果てでした。寒い。

 大体からして無為に半月も北海道をうろついていれば種々感覚の麻痺が進むのは当然のコトでして、まず金銭感覚が麻痺する。次に日付の感覚が麻痺する。とうとう方向感覚まで麻痺をきたしてこの時期にもかかわらず帯広から上士幌を越えて旭川へ出ようと云う計画を宿の親父に暴挙と指摘されたのをきっかけに内地に帰ることにしたその帰り道、選んだのは再度の広尾・日高ルート、ちなみに今回旅行で浦河を通ったのは鉄道での通過合わせて三回目です。北海道に縁もゆかりも用も無い人間が一度の道内旅行で三回も浦河を通るのは正直ヒマ過ぎだと思う。
 麻痺した方向感感覚は宿の親父に修正してもらい無事進路は南の方へ、一方で時間の感覚は麻痺したままでも特に支障はありませんから最低限、上映の時間だけ気にしていればいいやもぎりの段で気づいたのは本日11月の映画の日。ああしまった、これでは自分がケチみたいだとやはり人間時間の感覚をなくしちゃいけないね。
 映画の日で料金1000円はともかくとして、赤い他県ナンバーのバイク客を館主さんは憶えてくれていた様子でやはり覚えてくれていた館主のお母上(スタッフ)共々とても歓迎いただいたのは、思いもかけず「次」の機会が早々にきた無為の身にしてみれば少々面映ゆくして候。長椅子に座ると憶えているワケのないネコがまた膝に乗る。いつものことなのだろう。「偶然今日はデジタル上映機器導入のための融資が決まった日。そんな大きな区切りの時に遠くからのお客様が来ていただけるなんて幸先良いわ〜」とはお母様の言。いえいえ、そんなたいしたお客じゃ御座いません。
 実際一年に一度来れるか来れないかの私よりもいつも来てくれる常連さんが多ければ御の字の映画の日。二度目の勝手知ったる席選びは当然の如く見やすい席へ。他に客一名。私含めて総勢二名。平日の日中とはいえ。

 そんな本日の上映は原恵一監督作品『はじまりのみち』

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木下恵介*4に満ちた良作でしたが一方で随分と卑怯な映画でした・・・そらーね、木下恵介監督『陸軍』ラストのシーンはいつどんなところで観ても、それどころか進軍ラッパの音と行進の靴音がどこからともなく鳴り響けばたちまちのうちにフラッシュバックが起きてすぐにでも泣けるんですから、そのシーン丸ごと入れちゃ誰でも泣くでしょと。
木下惠介生誕100年 「陸軍」 [DVD]

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 続いて木下作品の数々が雪崩の如くだだだだだーと映し出されるシーン今もこの上なく卑怯。でもねでもね、この、100年を超える歴史を持つ大黒座のスクリーンで古の名作の数々が一部分でも映し出されるってなんだか不思議な気分でしょ? もしかしてこの映画のいくつかは封切り時ここでかかったかもしれない、それだけで映画の楽しみが5割くらいは増し。決してこの作品が5割増しで観ないとおもしろくないと言ってんでなくて。これが映画鑑賞の仕方として正しいのかどうかよくわからないけど、少なくとも、私は今日この場所でこの映画に出会う運命だった。だから大黒座に来たのだ、間違いなく。

 「まさか今日このスクリーンで佐田啓二を拝めるとは思いませんでした」終映後館主さんに一言漏らすと館主さんは何か察したらしく奥から額に入った古い写真を持ってきてくれました。それは

 今の建物より一つ前の建物時代の大黒座映画館がこけら落としの記念に撮った写真とのことでそこには次回上映予告に『日本の悲劇』を掲げる垂れ幕の姿。館主自身も映画観て気づいたとのことですが、イヤコレほんとにスゲーよ。松竹にとってこの映画を通じて木下恵介が帰ってきたワケだがこの映画館でも形を変えてこの作品が帰ってきたワケだ。すげーよ、なんだかわからないけどただただすげー。

 なんだか映画含めてそれ以上にいろいろ感動して、次の上映まで時間があるのを良いことに居座らせてもらって館主さんとお話です。時々ネコも交じりながら。

このネコさんは元々向かいのコなのに気づいたら映画館にいることが多くておまけに飼い主のおかみさんと折り合い悪くとうとう三行半突きつけられて*5そのまま映画館のネコになってしまったとのこと。今や館内縄張り状態で気づいたらお客と一緒に映画観てることもしばしばと、実に前世映画好きであったに違いない映画館にとっては正に福猫。

 ま、ロビーをネコがウロウロしてたり雨の日にバイクが停まっていたりとかなりおおらかで居心地良すぎる映画館なのですが、それでめでたしめでたしと行かないのが現実のつらいところ。先にも記しましたが大黒座さん、遂にデジタル映写機を入れるに当たって融資が決まったと云うことで、昨今どこの小さな小屋の抱える「デジタル化の可否問題」について攻めの態度応じた姿勢は大変な英断、と一言で片づけるにはいかないやむにやまれぬ事情も多々含まれているワケで、一番大きな問題はやはり先細りになる一方のフィルムの配給、このままだと映画の上映そのものが立ちゆかなくなり小屋の永続を考えるとデジタル化は*6やむにやまれぬ選択であったと。今まで曲がりなりにも無借金で経営していたのがいきなり莫大な借金を抱えることになりその意味でまじめにお客の入る方策を考えないとと。

 現在のところの館のリピーター、つまりはっきりと経営の頭数になる客層は回数券が大体20部出てるのでそれが一応の目安とのこと。中には札幌にお住まいなのに「デジタルは絶対イヤ」とここまで鉄道で通ってるお客様もいらっしゃるとのコトですが*7、長距離バスでなく鉄道で来る理由はは誰かみたいなテツな映画好きというワケでは決して無く、なんか安い切符を組み合わせると鉄道で来た方が安く済むとのこと*8。うん、この「日高本線を使って浦河大黒座へ」と云うのは存廃がシビアなローカル線振興と組み合わせるコトで結構いけるかも。工場群で始まり海に迎えられ広大な牧場で終わる日高本線ホントに景色良いのよ。一番の問題は、やっぱりJR北海道の色々ガタガタ具合だろうなぁ。

 実は少し前まで道内だけでなく遠くから来るには絶好のロケーションが存在していたとの事。すぐ近くにある銭湯の二階がかつてライダーハウスとして提供されていたとの事ですが現在は銭湯そのものが閉めてしまっているとの事。私自身も近くに格安宿があるなら道内旅行の途中に寄り易いワケだし、なにより「映画の後は絵笛駅で駅寝」ってはっきり言って頭のオカシイ人のやる事だと冷静に考えるとやかましいわあほたれ。

 実は日高線を様似方面に二つ行った日高幌別駅前に無料のライダーハウスがあったのですが目の前の国道拡張工事に当たって撤去されていました。ライダーハウス情報筋のウワサではタダを良いことにホームレスとかガチで頭のオカシイ人とか徘徊の末行方不明になったボケ老人とかが住み着いていろいろヤバイ割に目の前の交番が言わないと気づいてくれないという最高の立地だったので多分撤去されたらもう復活はしないでしょう。

 ライダーハウスも銭湯、映画館と並んで昭和の残滓とするが似合う物件なのでしょうか? いずれにせよ所謂地方の篤志家の減少はそのまま地方のコミュニティの衰退に他ならないと云うことで、この「高校卒業した若者がほとんどいなくなってしまう町」浦河で映画館が生き残る方法を真剣に考えないと、と云うかやはりままでこの場所に小さな映画館が残っていたこと自体が奇跡なのでしょうか?

 浦河の栄枯盛衰を共に歩んできた大黒座でありますが、栄枯盛衰はなにも浦河という地方都市の話に限らず映画業界にも云えることで現館主さんのの口から語られる配給面における映画業界のお話がまた興味深い。まず映画配給会社の営業が来なくなった、理由は北海道に支社が無くなった、仕方ないので東京の本社と直接交渉をするがまず「北海道に浦河という町があってそこにある映画館」と云うことから説明しなくてはならないのが大変面倒とのこと。それでも少し前までは「浦河の大黒座」と云えばそれなりに業界内にいる人は知っていたものだったのが最近はそういう「長く業界いる」人が大手の会社にいることが少なくなったと。ある時松竹と連絡した時は若い担当の人に全く話が通じず思わず「ウチはあんたらとは100年の付き合いがある」と言ってやろうかと思ったと。スケールが大きいんだか小さいんだかよくわからない話です。

 そんな配給の交渉一つ取ってもやりにくくなってしまった昨今のお話の中で目を引いたのは若松プロのお話。上映時に納入するパンフレットが小屋の規模相応にやや少なかったのが気に入らなかったらしく、なんと「若松孝二監督(社長)自ら電凸してきた」。パンフが少ない、ナメとんのかと。どうも若松監督、大黒座のことを知らなかったらしい。結局監督の気迫に押されて捌けそうもない数のパンフを入れたとのコトですが*9、コレも良いんだかヒドいんだかよくわからないお話。*10

 いずれにせよ売る方も買う方も当然の如く真剣勝負と云うことです。特にこれからはお客さんが入らないと本当に小屋の存続を考えなければ・・・などという殺伐とした空気などこのネコがひなたぼっこしてるロビーには皆無。上記のような興味深い業界話からお互いが観た観て欲しい好きな映画のことなどひとしきり話しているウチに気付いたら次回上映時刻。「お客さん、来ませんね・・・」ぼそっと館主さんから漏れた言葉はなんだか朗らかで、きっとこの小屋を経営するに当たっての館主さんの気持ちはあくまでも肩肘張らないそんな感じなんでしょう。ちなみにその回は上映予定時刻5分ほど過ぎてから無事お客さんが登場し(一名)10分遅れで上映が始まりました。是非はともかくこーいうぬるさ加減私は大好きです。ねこはいつの間にか門番を買って出ておかげで一人招いたか。


 館主さん一人で映写もこなしているので次回のお客さんが来た時点で自然とお話は幕。何はともあれ良い映画館。良い気分になれる映画館と云いましょうか。私にとって映画は、決して画面だけを見て映像と音とを楽しむだけの娯楽ではありません。時に作品の内容よりいつ・どこで・だれと観た、と云う方が重要なこともあるかもしれないのです。その楽しんだ時間の中で、例え映画そのものがその時の歓心の中心でなかったとしてもその時観た映画が何故か心に残っているコトってあるものです。ついでにその作品を観た映画館がこんな映画館だったらとても素敵な、そんな感じに良い映画館。

 当方遠方に付き恒常的に応援できないのがとてもつらい。せめてと館主さんに勧められて購入した本にわずかですが映画館に対する館主さんの気持ちが書かれています。私が今回受けた印象そのものです。

映画館(ミニシアター)のつくり方

映画館(ミニシアター)のつくり方

他に全国で営業されてるミニシアターが紹介されていてその紹介の順番が開館年順なのですが、1館だけぶっちぎりの大正年代で浮き過ぎててその割に書いてることがのんびりしてるギャップもおもしろい。
 ちなみに当記事でこの本に興味持ってもアマゾンで買うなよ。当記事のアマゾンのリンクすべてポチリ禁。可能なら映画館で買って。可能ならと云わず浦河来て映画観てって。

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*1:と言っても内地で想像するような官庁街とは大分趣が異なりますが

*2:そもそも映画業界全体が衰退して久しいので「全盛」とか書くとすごく偽物臭くなってしまうのだが

*3:微妙に大都市札幌愛に偏り気味のところも却って道っぽくてヨイのだ

*4:変な意味ではない

*5:比喩ではなく、本当に「口頭で宣告された」と

*6:正しくはデジタル・フィルム併用。考えようには凄く贅沢!

*7:なんか道内の反デジタル派の中で「札幌蠍座」派と「浦河大黒座」派に分かれるらしい。広いんだか狭いんだかよくわからない話

*8:未確認。なぜなら私の立場なら値段を比べるまでもなく迷わず鉄道を選択するから

*9:一応すぐ後から若松プロの若い人から謝りが入ったそうです。ちなみに

*10:ちなみに館主さん、若松孝二監督のこと凄く尊敬されております