『島国根性』『ザザンボ』

sans-tetes2007-11-30

 またまた渡辺文樹
 写真は会場に貼ってあったポスター。「非常口」の表示灯が上映中も消せないため遮光も兼ねてこんな所に張り付けたのだろうが、単純、記号化された人体の根元的に持つ胡散臭さ(それに気付いて上手く利用したのが「げんれい工房」なのでしょう。思いっきり商業側にパクられている事も含めて。)と、この作品の醸し出す胡散臭さが見事にマッチして、これも狙ったとしたらさすがと思われるセンスだと思うが、偶然?
 で、肝心の映画。例の如く触れません。けど、『ザザンボ』は初め商業ベースで制作されたこともあって完成度も高く、尚かつこの監督らしさが存分に発揮されていて、真面目に仕事を休んで見に行く価値は大いにあると思う。このような形での上映がある意味「売り」となってしまった事で多くの人がこの映画に触れることができないのはもったいない。あちこちゆるゆるの自主製作映画も大変味があるものの、このように潤沢な予算があってきちんと制作されたこの監督の作品も大変良い。だれか奇特なキチガイが現れてこの監督の映画に潤沢な資金を「援助(たぶん元は取れないだろうから「出資」とは言わない)」してくれないかなぁ。そんな映画をもう一度観てみたい。