その三十九 邑楽郡邑楽村石打 『菅原神社』

sans-tetes2008-04-10

 天神系の神社いくつか回りましたが、祭神の人間時の御名そのまま社名にしている神社は今回初めて。街道沿いの神社であるけど、社の鎮する丘が結構急な斜面。前ばっかり見て(?)運転しているとただの崖に見えたりして気付かなそう。この度は観音の縁でこの社に気付く。縁です縁々。
 立派に構える赤い鳥居、参道の斜面が急なので、鳥居を潜る参道がないように見えるが実際は窮屈に折れ曲がった階段を登り、境内へ。脚がもつれて落ちそうになる。落ちたら叩きつけられる地面と通り過ぎる車の二重の衝撃で確実に死ぬ。
 お社が赤いなぁ〜。夜なのに、かなり目立つ赤。特に正面周辺は最近塗り直したものか、ツヤが消えずにてかてか。社前に狛犬がいない代わりに、社正面の四角い柱の頂部に狛犬が埋め込まれて番をしている。狛犬の脇の面には象さん。しかし、日本の社寺に装飾された象さんはどうしてみんな目が垂れていやらしいのかな? 思いっきりセックスしている姿を象った歓喜天をモデルにしたからなのか、それにしてもこの目はないだろう、和製象さん。その象さんのお隣でお目々の黒い狛犬さん、阿行の方、開いた口にから舌出してあかんべぇしてる。開いた口から赤い柱が見えているせいなのだが。装飾に結構力を入れてるのはよくわかるんだが、なんだかユルくて、特にこの偶像付きの柱が卒業制作で作ったトーテムポールみたいでスゴク良い。
 境内そんなに広くないが、社の西側に摂末社が三体、まとめて黒いお堂に奉られている。本社の赤と摂末社の黒、明るければ案外とこの対照が生えるかも。ただ摂末社の方にはかなりのテリトリーを広げるクモが数匹、ライトの光を当てるとカサカサと巣の端へ逃げてく。寒いのに、体動かすの億劫なのによく頑張る。けど巣に餌はなし。どっかで「人はクモが嫌いな人間とヘビが嫌いな人間に分けられる」とか聞いたことあるけど、私はどっちも好き。正確に対称化されて宙を漂うクモの美しさときたら・・・。暗闇で億劫そうに蠢くヘビの眩しさときたら・・・。
 本日はクモに縁付いている様子。けど、出来れば摂末社も掃除してあげましょうね。