『ミスト』

 エンドロールの黒い背景。合わせて延々、流れ続けるあの効果音。誰も席を立たない、その理由を知ってるかい?
 というわけで、あちこちで言われているようにラストが映画の要ではあるのでここでは触れません。取りあえず言っておきたいのは、スティーブン・キング原作の映画に限らず、アメリカ合衆国内の「どっか」でこのように「偶然居合わせたみんな」がこういう「異常な状況」での「監禁状態」になった際、必ず、「まるで連邦議会のような」「全てのアメリカ人の性格を代弁する」人達が満遍なく集まるものなのかな?と毎度思う。で、その場所に未だヒスパニック系が参加できないのもミソ、田舎だし。「ヤバイ、霧の中に何かがいて囲まれている」「俺はとにかく逃げるぞ!」「俺も!」「俺も!」わ〜ってんでみんなそっから逃げ出して全滅じゃお話にならないから、ヤバイ奴も含めていろんな性格の奴がそこにいる、と言っちゃぁそれまでなんですが。
 怖かった場面というのはないんですが、「恐怖」はこの映画の売りではないと思うので、それは別に構わないんです。何が売りかは自身で体験した方がよいです、すごく良いです。そんな中、あえて怖かった場面を挙げると、「災害起きて自家用車が壊れると、仲の悪い隣人と仲良くしてまでスーパーに行かなければいけなくて、スーパー行くとそこで買い物している殆どはその仲の悪い隣人と顔見知り」というアメリカの片田舎、ってとこでしょうか。