ライブ『エミール・クストリッツァ&ノー・スモーキング・オーケストラ』於JCBホール

 2000年頃から誘致して、8年を経て漸く実現した本日の公演。今週になって慌てて券を取り、運良く手に入れた席はステージ右方面の3階席。ちょっと遠目で小さく見えるが、バンドのパフォーマンスは一部始終ばっちり見えて、約2時間のステージはあっという間に過ぎ去る。
 初めはセルビアの国歌でしょうか?(※追伸、ロシア国歌とのこと。ちなみにエンディングも)重々しい歌と共にメンバー登場。この重々しい歌の間もメンバーの登場を待ちかねている観客達の一部は大騒ぎし始めている。で遂に、初っぱな切っての登場エミール・クストリッツァに続き続々と登場のメンバー、ドラムのストリボルってあんなにハゲてたっけ? 最後に登場したボーカルのドクトル・ネレ・カライリチ、これが最初から煽る煽る。更に2曲目が「Unza Unza Time」ときたもんだからいきなり観客の興奮もMAXに。
 歌詞は英語でなく、たぶん一部英語の「セルボ・クロアチア語」、それと時々ロマ訛り。故に歌詞は空耳の雰囲気でしか感じ取ることが出来ない。旧ユーゴ統合の象徴であるこの歌詞で奏でられる曲にどのような重みを有するか、容易に想像する事は出来る。が、底抜けに明るいネレ初めとするメンバーのパフォーマンスが、その重みをこれまた簡単に吹き飛ばしてしまう。先進国一ノリの悪い日本人を、なじみのない言語でもって煽りまくってここまで盛り上げるのだから、そのパワーたるや恐れ入る。実際、ほとんどのメンバー、ステージ中休みなく演奏に歌唱にパフォーマンスに大暴れ、呆れるほどのパワー。観客としては本当に楽しい。しかし、煽ったり、観客をステージに挙げたりする時のあまりに英語の通じない日本人に少々呆れたのではないでしょうか・・・。
 噂に聞くUnza Unzaのステージパフォーマンスはまさしく噂に違わず。終始保たれていたハイテンションニに煽られ、なんか自分も歳考えずに終始ノリまくり。で興奮して鉄の柵ぶっ叩いていたら手が腫れているのを帰りに気付いたりする。足腰もふらふらに。それだけ、かなりの満足度。見に行って良かった。今度来ても絶対行く。
 しかし・・・、どちらかというと終始控え目気味だったギタリストのエミール、54歳でバンドのギタリストとしてツアーで世界中回ってて、いつ映画作ってるの?