『パコと魔法の絵本』

 「子供が大人に読んであげたい物語」の煽りに違わず、純心なお子様は明日が来るのを信じて健気に生きる犬みたいな名前のパコ(アヤカ・ウィルソン)にそれを支えるクソじじい大貫(役所広司)初めとする大人達のげろげ〜ろ振りに泣き笑いし、子供に連れられて劇場に来た健全な大人は、いつでも「明日があること」の素晴らしさと「どんな境遇にいても」成長できる人間としての素晴らしさに涙して、純真な連れもなく自身も健全でもなんでもないちょっとスレた大人は上映前の劇場のトイレでちょこっとシャブでもキメて観ればいつもの数倍自分自身と語り合えそうな色彩満載、そんな人が多そうなテレビ局の目の前の映画館で上映するのはちょっとまずいかもしれないんじゃないか、全年齢対象どんな人でも楽しめる、映画。
 僕は観て涙が出ました。純真なので。