その八十二 富士見市東大久保 『姥ヶ谷稲荷神社』

sans-tetes2008-10-20

 通勤途中のいつもの通り道なのに、この稲荷の存在に全く気付かなかったのは、両隣にかなり濃い目の集合住宅と大衆食堂に挟まれていてついついそちらに目が行ってしまうため。おまけに夏場は草ぼうぼうで社は緑の衣に隠れている。
 社の裏手は休日太公望だらけの釣り場。歴とした新河岸川の一部である。件の食堂はどうやら釣り人御用達の様子。お社、その食堂の中庭みたいな感じで存す。けど草ぼうぼう。が、社には最近立てられたと思しきお灯明の痕があり、全くほったらかしというわけではない、のが半端ながらも御利益を感じる。そういえば、どこをどう探しても社名の由来の地名が見当たらない事にも興味。そんな社は、手入れの手のあまりはいらない事の裏返しか、多く空蝉、この場で皆々殻を解き、成虫となって飛び立った痕。他に社を黄色のどぎつい警戒色が綺麗な毛虫・うぞうぞと蠢く様にときめきを覚えるげじげじ。それに、ちょー迷惑の藪蚊。人より虫けら共の崇敬を集めるお社、扉の格子から覗くお約束の眷属を引き連れた御神体が、何やら妙。故に、写真に撮る。ので、メモには残さず。ところが後で見ると写真に残らず。故に、どう妙かそのまま失念する。