「義和団再来か?、中華ナチズムか? 震撼する中国と瀕死の北朝鮮を探る」於阿佐ヶ谷ロフト

 久々ロフトのトークショーは政治ネタ。青木直人氏に煽動されに行く。

 (主な話の内容)
 金正日は恐らく再起不能。が、その事実は北朝鮮体制崩壊→半島の統一国家誕生には繋がらず。なぜなら、本来民族統一に向けて主体的な行動を取る位置にある韓国が自国の経済危機と将来巨大な不良債券化するであろう北朝鮮の引き受けに及び腰であること(現在韓国で行われている対北基本外交政策の元となる「太陽政策」とはその様なあなあな状態を続けるための政策でしかないとのこと)、また北朝鮮というという軍事的緩衝地帯の存在はこの国の軍港の租借・鉱物資源の採掘・人的資源の搾取とほぼ植民地的な利権を獲得している中国、中国との直接対決を避けたいアメリカにとってもなくてはならない存在で、=「アメリカは東アジアの覇権争いから手を引くつもり」=「この地域での覇権を目指す国家は中国だけとなりつつある」という事実が進んでいるとのこと。
 一方で中国の国内、五輪後の不景気から失業者の増大、都市部にも農村部にも食い扶持のない流民が溢れ社会不安の進行、その不満の矛先を党中央に向けさせないようにする中共の政策から矛先は自然と国内に展開する日系企業初めとした外国籍企業に向けられる可能性が高い。が、国内の経済発展を外資に頼る中国ではその様な事態による外資の撤退は即成長失速に繋がるため2005年の対日デモのように安易に煽動もできない、というジレンマに陥っているということ。
 その中で唯一頼りにしているのが、「北朝鮮開発」等をエサにした世界銀行等を通じた日本からの経済的迂回援助であって、とここからはいつものように「日本のカネをどうやったら自国に分捕れるか」という中国等の戦略、その片棒を担ぐ日本の売国政治家、その事実を書かない売国メディア、といつもと同様に語る。
 そして、その様な状況下にある中国が一番恐れているのが、「その様な状況に気付いた」「日本国民の民意」であるとのこと。

 さて、この場所に居並ぶ皆々様、出演者も私も他の来場者もみ〜んな中国嫌いなので、青木氏の語る(「予測」する)話はいつもながら大変面白い。いつもの如く最後、この場から「日本国民の声」が広がることを期待する辺り、そしてそれに従って会場が昂揚していくのが解る辺り、「あ、今煽動されているな」、というなかなかよそでは味わえない貴重な体験が大変心地よい。この穿った感激は、人の話をどっか信用していないという証だろう。恐らく信用していないのは青木直人氏という個人ではなく彼の持つ「ジャーナリスト」とう肩書きの方なのだが。とはいっても、人の話を聞いて自分がどう考えるのということこそこの場にいる意味であって、その意味で青木直人氏のお話は少なくとも新聞を読んで同等に自分を啓蒙・覚知させようとするよりは(たぶん)ずっと有意義。自分的に今回のお話の中で考えさせれたのは青木氏が「あれだけ盛り上がった『フリーチベット』の運動はただのファッションとしての盛り上がり」との指摘はまさしく私の心根を看破しているようで、恥じる。五輪が終わって、ダライ・ラマは前にも増して失望を表明。青木氏が言うように、これからどうすればこの運動の盛り上がりが続いていく(中共国家に打撃を与えられる)のか、自分でもちょっと考えねばとは本気で思った*1

*1:煽動された