『メーヌ・オセアン』

 直前に見た『オルエットの方に』の女の子達に感化されたか、鑑賞中ほとんど笑ってた。当方不細工な中年男子だけど。特集でかけられた作品でお約束となった「誰か置いてきぼり」の罰(?)は今作の車掌さんがぶっちぎりでひでぇ。中盤、島の公民館(?)でパズルの1ピース1ピース毎丁寧に紡ぐようにして丁寧に且つあっという間に完成した「サンバの王様」が終盤の大小決して立派とは言えない船の乗り継ぎ乗り継ぎにこれまた一枚一枚如く否応なく王様の衣を脱がされて行くような対比に見え、これもまた随分と手の込んだバカンスが終わり方ですことと、けど皮肉は感じずやはり笑って最後まで観ていた。仕事上において決して融通を利かすことのない彼が融通に融通を通しながら現実世界に戻っていくのは面白いなぁ、と。