その百四十八 さいたま市北区大成 『稲荷社』


 リンガーハットは安くてなんとなく野菜が多い気がするので、カネがない時はよく利用してます。と言ってもカネはいつもありませんので結果始終利用することになります。このお店、関東南部の都市圏なら国道を少し走れば大抵は見つかりますので不便がないことも良い点の一つです。
 そんなこんなでどっかからの出張帰り、確かお昼を口にせず、お腹も空いていたのでいつものように利用させてもらおうかと目に入った初めてのお店に入ったところ、お店の裏手、駐車場の奧に小さなお堂が二社、柵に囲まれて居心地悪そうに鎮座してるのが見えたのでした。何故居心地悪そうに見えたかというと、柵に囲まれた「境内」、さすがにこの中まで駐車場の舗装を広げることは憚られたらしく剥き出しの、恐らく昔からの土。その土から雑草がぼうぼうに生え放題、残念ながら大事にされているとは言い難い。
 殆どお堂の幅ほどの狭い「境内」に並んで建つ二社、手前が八幡様で奧がお稲荷様。関東圏では非常にオーソドックスなお社の祭神、境内へ進入する扉に鍵はなくお参りは容易です。リンガーハットの個人的(?)なマイ社でなければこの場所に昔からあったのを建物が建つ際壊さず或いは移転してまとめたといったところでしょう。そんなこんなしている内に夕飯時に、件の建物客が次々入る、厨房から良いニオイがする、近くでそんなかとお思えば道路とは反対のずっと向こうの方では新幹線がせわしなく行ったり来たりしているのが見える、勿論目の前の道路は埼玉の動脈中仙道(国道17号)、車の列の途切れることのない。この喧噪は御利益でしょうか? お陰でお店にお客が入っているのですから御利益なのでしょう。案外大切にされているのかもしれません。そうでなくても結構良い場所にありますね、お稲荷様に八幡様。