2008-01-01から1年間の記事一覧

『俺達に明日はないっス』

そんな頃、初めてのセックスは好きな人とやらなけりゃいけないからシズはミネとセックスをして、そんな彼女を見たのは行徳のゲーセンだよとデブでパシリのアンドウは酒屋の子守りでムナカタにスかれて、けどヒルマはただヤリたいだけなんだからトモノが担任…

『猫ラーメン大将』

途中、車とか道路とかにネコのぬいぐるみをバンバンぶん投げるのにはちょっと笑った。 最後まで「ネコ(含ぬいぐるみ)可愛い〜」「おバカ」で通すかと思ったら(基本おバカだけど)、飽きてきたところに挿入される黒沢年雄の「一喝」に驚いて目が醒めた。アムロ…

『ヴィルヘルム・ハンマースホイ 静かなる詩情』展 於国立西洋美術館

こちらに見せる後ろ姿が、立ち去るのではなく、そのままその場所にいるべき人々、もしくは、一瞬の余所見、瞬きのうちに、立ち去ったわけではなく、その場からそれこそ立ち消えてしまっていても、不思議でない後ろ姿のようがして不思議だ。思うに、これは開…

「なんにも用事がないけれど、汽車に乗つて小倉へ行つて来ようと思ふ」

おこがましくも、百鬼園先生に捧ぐ、名付けて「新幹線阿房列車」。 東京圏ではその姿を見かけなくなって久しき「新幹線0系車両」が現在運行してる西日本の路線からも遂に退くという。長く、日本の鉄道のシンボルで有り続けたこの車両は、高度経済成長期と言…

東京に着いても雨。首都高に普通自動車と同じ料金を払うことに腹が立ったので下に降りる。百里を行くものは九十里を半ばとせよ。

浜名湖の辺りで、先程サービスエリアで会ったバイカー二人が追い抜いていく。眠くて手が痺れてどうでも良くなりそうになったので少し寝る。

名古屋をバイクで出たのは午後9時。明日は午前9時から仕事。「日暮れて道遠し」をこれ程身近に感じるとは思わなかった。

『昨日消えた男』

滝田ゆうの『寺島町奇譚』中「うぬぼれ鏡」の巻で長谷川一夫の名と共にこの映画のポスターが一瞬出てくる。主人公キヨシの姉が恋い焦がれる人として「チョーさん」を挙げるシーン、当時「チョーさん」と言えば長谷川一夫を指すモノだったとのこと。以前漫談…

『忍術児雷也』

日課と化した『若山富三郎×勝新太郎の軌跡』をテアトル新宿で観ていて、なんかもう外に出るの面倒臭くなって惰性のように居残って観た作品。 時は室町、足利氏に従った功により尾形氏・鯨波氏・諏訪氏は信濃・北陸の地を治めることとなる。時は流れて戦国の…

『殺陣師段平』

主人公の市川段平(月形龍之介)は実際に存在した殺陣師らしい。大正年間に澤田正二郎(市川右太衛門)らが旗揚げした劇団『新国劇』の草創期に殺陣師として演技を付け、後の『国定忠治』『月形半平太』の大当たりのきっかけを作った人とのこと。その人となりは…

小休止

豊聡耳

市役所とか図書館とかの公共の建物の入り口で「ピンポーン ピンポーン」とかいうチャイムが等間隔で鳴り続けているのをよく耳にする。人生の半分以上燻っている私にとって図書館は街の本屋と並んで金がなくとも時間を潰す事が出来るという意味での数少ない場…

『子連れ狼 死に風に向う乳母車』

乳母車大活躍! シリーズの他作を観ているワケではないので、大五郎の乗る乳母車が戦闘その他のシーンでどの程度活躍するのがお約束なのか解らんけど、本作では拝一刀(若山富三郎)の武器の一部にもなり大活躍。 冒頭で、一刀・大五郎親子が渡し船に乗るシー…

『不知火検校』

不知火検校の通い弟子である盲人、杉の市(勝新太郎)は下賤の出ではあるが才知と野望に富み、師匠からも一目置かれる存在であるものの、幼い頃よりその本性は悪心に満ちていた。ある日師匠の使いの途中、道中癪で苦しむ旅人を針療治と偽って殺し持っていた2…

拾遺 不死身の大須演芸場

と言うワケで行ってきました名古屋の至宝。嘗て大阪の話芸を新興の漫才が席巻、その余波を受けてそれまで漫才を「色物」としてをメインとしなかった寄席と言う興行形式が廃れ、遂に大阪から寄席が全滅、大阪落語の凋落が決定的になって後も何故か箱根以西唯…

乖離

朝5時台に名古屋駅に着く。中部一を誇る名古屋駅も休日のこの時間帯は人影まばら、日中は大勢の人で賑わう桜通口、これほど人がいないことでその間口の広さがよくわかる。通路の真ん中で寝転がっても人の邪魔になることはあるまいが、ここに直に寝転がると…

『御用牙 鬼の半蔵やわ肌小判』

三作目ともなると、例の半蔵の特殊なトレーニングのシーンはお約束らしく、伊丹半蔵(勝新太郎)初登場シーンは風呂場。地蔵殴りのシーンは上役の大西孫兵衛(西村晃)とコントのような掛け合いをしながらと、全体的にわかりやすい笑わせ要素の多いのが本作。 手…

『御用牙』

気に入らない部下の同心(半蔵・勝新太郎)と罵り合った後、ふとお仕置き部屋を覗いた与力筆頭の大西(西村晃)、そこには石抱き責めを受けて「いいからもっと載せろ〜」とか唸ってる半蔵の姿。目を丸くする西村晃。そりゃあ驚きます。以降、江戸の正義を守るか…

『座頭市千両首』

これを観に来た人はやっぱ、馬上の富三郎お兄ちゃん(今作では「城健三朗」)にムチでもって首縛られて荒野を引きずり回される勝新を観るために来たのかな? 勝新太郎は当然主役。なので、決して侮るわけではないが「シリーズだから他でも観れるし」感が強いし…

その八十五 鎌倉市極楽寺二丁目 『導地蔵』

寺社の多さはこの地ではもはや自慢でない。そんな地においては寺社への崇敬は自然の内に心の棲みこむモノか、ここ極楽寺前、導地蔵を納めたお堂では、崇敬転じて親愛の情に溢れる人々の姿。昼ともなれば近くの現場の作業員が昼寝をする、学校の下校途中の生…

『イチかバチか』

老いてなお、勝負師としての野望が衰えないある鉄鋼会社の老社長・島(伴淳三郎)、国内に世界最大級の鉄鋼工場を建設するという最後の大バクチを打つことを決断する。早くもその噂を聞きつけた各自治体、自らの所に工場誘致をとそれぞれ名乗りを挙げるがそん…

『喜劇 とんかつ一代』

「あ〜♪とんかつを〜♪食えなきゃ死んで〜しまいたい〜♪」・・・映画の冒頭、サクサクに揚げられていくとんかつの姿をバックに流れるのは「とんかつの歌」。正直、このオープニングだけで幸せな気分満載で頭がぽや〜っと。 上野でとんかつ屋を営む久作(森繁久…

一日だけ抜いた功

川島雄三尽くしの一週間が終わる。間違いなく、人生の内最も濃厚に過ごした一週間の一つ。映画だよ? 一週間経て静かな進歩が。二本立て、一本目の最初に流される予告編で流される『歩いても 歩いても』の樹木希林が林家三平の真似をするシーン、本日遂に誰…

『女は二度生まれる』

枕芸者としての稼業から、同時に複数の男性と逢瀬を重ねる小えん(若尾文子)、やがて建築士の筒井(山村聡)に身請けされる。芸者時代の癖が抜けず相も変わらず奔放な男性関係を重ねる彼女の行動は筒井の知るところとなりある日激しく叱責される。それでも自分…

『しとやかな獣』

芸能プロダクションで会計を担当する三谷幸枝(若尾文子)は清純そうな外見とは裏腹に実は子持ちの未亡人。世知辛い世の中を渡るにはあまりにか弱く、受け身になりがちな自分の立場、ある日その立場を逆手にとって自分で生きる道を切り開くことを思い立つ。彼…

『青べか物語』

山本周五郎の随筆が原作。とある文士「先生(森繁久彌)」は、ネタに詰まり悶々とした日々を送る。そんな中行きつけの寿司屋から聞いたネタの産地「浦粕(千葉県東葛飾郡浦安町)」の名、工業化・都市化の著しい東京近郊にありながら未だ漁師町としての矜持を失…

『グラマ島の誘惑』

太平洋戦争末期、軍務の最中、御乗艦が沈没したため香椎宮為久王(森繁久彌)・為永王(フランキー堺)の宮様兄弟2人にお付きの兵藤武官(桂小金治)はグラマ島と呼ばれる島に漂着。そこには空襲を逃れて寄港中の輸送船もあり、女性乗客数名が島に上陸してる間に…

デザイン・フェスタ vol.29

行って来た。お目当ての作品があったので。 混む前に昼飯を済ませようと、着いて早々4F会場の食い物屋台へ向かう。まだぱらぱらとしか客はいないが、繁盛するところは早々に繁盛していた。その中でも一番端っこのアフリカ料理屋台、本番前のアイドリング中…

「怪奇・UMA・都市伝説・不思議界のセレブ集結! 不思議SNSララーボナイト」於ロフトプラスワン

「不思議SNSララーボ」はよく知らんのだけど、友人に誘われて平山夢明先生目当てに見に行く。 内容は三部構成。第一部はUMAについて、第二部は都市伝説と世の中を支配する陰謀について、第三部は怪奇・怪談について、それぞれその道の大家(?)有名人を…

『雁の寺』

・・・仏の視点の先、愛欲の視点の先、天才の視点の先、親なし子の視点の先・・・山門に異同するお股とお肥えの向こうの世界。